◆ time_scale ◆

= Geological_Topics =

 


■ 想像を絶する時間

地質と接するとき、最も困惑するのは「時間(年代)」の概念です。

私達が「時間(年代)」からイメージできるのは、せいぜい数十年です。
人間の寿命は、1世紀−100年−程度のものだからです。

縄文時代,弥生時代などといわれても、
どの程度過去なのかを感覚的にすら容易につかむことができません。
江戸時代あたりから何となく「時間の尺度」を感じることができ、
明治,大正,昭和になると、
ようやく、○○年前は、どうだったこうだったと思えるのではないでしょうか。

地球は46億歳の年齢といわれています。
いわゆる「地球科学的時間」です。
それはもう、どの程度の長さなのか、全く見当がつかないほどのものです。

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地質の文献にもよく記述されていますが、
地球ができてから現在までの46億年を、365日(1年)にたとえてみます。
「地質学的時間」のタイムスケールとでもなりましょうか。

宇宙のチリやガスが集合体を形成し、星(地球)として誕生したときを、1月1日午前零時とします。

1月から数ヶ月は、何も起きません。
想像だけですが、真っ赤に燃える「火の玉」のような状態だったことでしょう。
極端な例ですが、「恐竜」の出現,絶滅は、12月になってからです。
まして、人類の出現などは12月31日になってからのことです。

猿人が、
 12月31日午後4時頃出現。
ジャワ原人・北京原人が、
 12月31日午後10時に出現。
ネアンデルタール人が、
 12月31日午後11時に出現。
クロマニヨン人は、
 12月31日午後11時50分頃の出現
となります。

明治時代以降現在までの130余年は、約1秒に相当します。
つまり、明治元年は、
12月31日午後11時59分59秒
ということになります。

こうしてみると、地球の歴史の中で、人間の一生涯の時間というものは、わずかなんだと、
あらためて気付かされます。



では、地質に関することはどうなのでしょうか。
世界最古の岩石は38億年前にできた、と推定されています。
したがって、1年のタイムスケールに換算すると、3月1日頃となります。
日本最古の岩石は、「片麻岩−へんまがん−(飛騨片麻岩)」とされ、
17億年前のものといわれています。
およそ7月中旬〜下旬頃に相当します。

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宇宙的な「時間」で予想すると、15〜20億年後に、太陽が膨張(爆発?)して、
地球も水星や金星と同じように「水のない火の星」となるだろう、
と言われているようです。
それは、来年の4月当初〜5月中旬に相当します。

 

     

 

 

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