◆ 施工断面の分割 ◆

= Tunnel_FAQ =

 


■ 施工断面分割方式

地盤を掘ったとき、その面が崩れずに切り立ったままの状態を保つことを、
「自立(じりつ)する」と表現します。
現実に、長期的に自立する地盤(岩盤)もあります。
ひと月,一週間程度,一日,半日,数時間などといった時間しか、
自立していない地盤(岩盤)もあります。
全く自立せず、瞬時に崩れ落ちる地盤もあります。
自立性の観点からは、自立性が良好な地盤(岩盤)ほど、
良好な地質と言うことができるでしょう。

トンネルを掘っている最先端部を「切羽(きりは)」と呼びます。
トンネル工事では、この「切羽」の自立性が問題となります。
仮に同一の地質だとすれば、
一般的には、掘り取る面積(体積)が大きくなるほど崩れやすくなります。
もちろん、一気にすべてを掘っても崩れてこないような良好な地質では、一度に掘ります。
また、掘った直後は自立していて何も起こらないような地山でも、油断は禁物です。
次第次第に、崩れようとする動きが現れてくることがあるからです。
崩れようとする動きだけではありません。
下方/横方向から盛り上がってくる(押し出す)ような動きもあります。

ひとつの砂山があるとします。
片手で一握りだけ根元の方を削り取るのと、両手で思い切って根元の方を削り取るのとでは、
どうなるでしょうか。
片手で掘った方は、上方から少しだけ崩れてきます。
両手で掘った方は、相応の分が沢山崩れてきてしまいます。
つまり、崩れそうな(自立性が悪い)地質の地山では、
同じ個所を少しずつ何回にも分けて掘削することになるのです。
ちょっと掘っては、崩れてこないように手当(支保−しほ−)をし、再び掘ります。
この作業を繰り返すのです。

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■ 断面分割の種類


■ 導坑の種類

導坑(小さなトンネル)を先行させて掘削した後、本トンネルを掘進する方法。
地質が非常に悪い地山や、地下水が多い地山などに採用されます。
かつては多用されましたが、
現在では特殊な環境の場合に採用される程度となりつつあるようです。

 

     

 

 

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