針ノ木岳スキー登山 2005年4月27日(水) 会社の定休日を利用して、針ノ木岳に行ってきました。今回はなんと、ひょんなことから知り合った山のエキスパート、正真正銘一流登山家と一緒に行きました。都合により正体は明かせませんが、今後師匠と呼ばせていただきます。 僕も今回が山スキー初体験ということで、スキーとブーツは昔からのアルペンの道具なのですが、ザックはこの日の為にオスプレーのスゥイッチ40を購入。スキーブーツを履いて登るのは考えられないのでザックにパッキングして、いざ担いでみたらこれがとんでもなく重い。冗談抜きで今までで一番の重さじゃねえか、これ。やっぱりブーツとスキーが重いんだな。 とりあえず、早朝集合してK先輩とO原とともに扇沢へ。駐車場にて先生を待つ。今回は師匠の他、よく一緒に山に行くという女性も同行。師匠と女性は当然プラブーツをはいて出発。僕はこれまた新調して前回の雨飾山以来2度目の出動となったゴローの登山靴で上り始める。天気は最高の快晴。 最初はチョロい登りが続く。荷物の重さは気になるがまだ何とかなってた。雪渓に取り付き、本格的な雪道となる。当初、大沢という枝沢を登って雪上訓練でもするか、なんていってたが、あまりに天気がいいので針ノ木峠を目指すことに決定。その大沢を過ぎたあたりから、硬く締まっていた雪渓を踏み抜くようになる。傾斜もきつくなってきた。 一歩歩くごとに、ブーツが30cmも沈み込む。そのたびに足を引き抜き、次の一歩を踏み出してまた沈む、の繰り返し。すでに荷物の重さでヒイヒイ言ってた僕は除いて、元気なK先輩とO原がラッセルを交代しながら進む。一歩一歩がきつい。山ってこんなにきつかったっけ?もうやめたい・・・。そんなことを考えながら、なんとか上っていく。天気があまりにもいいため、日焼けが心配で途中何度も日焼け止めを塗る。下を見ると、シールをつけたスキーで上ってくるパーティが見える。スキーで上るのはラッセルするよりかなり楽そうだ。来年は山スキーを本格的に始めようと3人で決意した。 途中、峠の直下の傾斜40度近くあるような場所で、師匠が『表層雪崩の危険がある』。進むか下るか悩むが、峠はあと少し、上ることに決定。うれしいような、悲しいような・・・。 雪がなければとても直登できないような斜度をなんとか上りきり、針ノ木峠に到着。峠の向こうには、槍ヶ岳をはじめとする北アルプスの山々が連なっていた。天気もこれ以上無いくらいの快晴。まだまだ厚く雪化粧した北アルプスの山々は、それはそれは荘厳な景色でした。とにかく、ここで大休止。先生がもってきた野菜や鶏肉をボールで煮込んだ『特性納豆汁』を作ってくれた。ビールで乾杯。もう最高にうまい。いつもお昼はカップラーメンくらいしか作らない僕らは、鍋のうまさに本当に感動しました。日本酒まで飲んで、ほろ酔い気分になったところで、下山の準備にとりかかる。 下山はいよいよスキーだ。昨年は真太郎が生まれたためスキーはお休みしていたため、腕が鈍っていることと、この新雪。果たしてうまく滑れるかどうか。スキーを履いて、峠から雪渓を見下ろすと、なんとその斜度の急なことか。先陣を切って師匠が滑り始める。いわゆるアルペンの滑り方とは違うが、軽快に滑っていく。しょうがない、いくか。酔いも手伝って?滑り始めるが、うまく滑れない!!あーーーーー、とまらねーーーーー!へっぴり腰ターンで何とか体勢を立て直したり、時には大転倒しながらなんとか下っていく。とにかく新雪が手ごわい。中腹からは、温度の上昇とともに新雪が悪雪に変わっており、これまたターンがしにくい!結論から言うと全くうまく滑れない!自信なくなるなあ。 K先輩とO原はシリセードの予定だったけど、これまた新雪で埋まってしまって滑れず、結局ほとんど歩いて下ってきた。それよりはへたくそスキーでも早く楽に下れるけど、やっぱりもっとうまく滑りたいなあ。もう少し雪がよければなあ(言い訳) スキーがうまく滑れなくてショックだったけど、楽に登山口まで戻ってこれたのは良かった。下山は正味1時間かからなかったと思う。 今回の山は、夏場ならジグザグに登るところを直登していくので非常にきつかった。でも相当いいトレーニングになった。山スキーも、靴とビンディングをきちんと用意して上ればもっと楽できると思う。 雪渓と鍋とアルプスとスキー、辛くも楽しい一日でした。 |
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