100TH プッシュプル・アンプ
U19,6EW7,EIMAC 100TH Push Pull Stereo Amplifier

前に一度製作した100TH真空管アンプですが電源回路をセパレートにした為使い難い問題が有りました。そのアンプは1100Vの高圧を扱う為危険だったので電圧を500Vに落としたアンプにつくり換えました。回路を見直し大型のプッシュプルアンプですが一体型にしました。初段にはMT管の6BM8の複合管を使い整流管は在りませんが33Kgの重さになりました。

性能表
最大出力
総重量
残留ノイズ
入力感度
周波数特性
回路方式
寸法
20W(片ch)
33Kg
1mV(入力ショート・オープン)
460mV時1W

12〜110khz(±3db)
前段CR結合,INT
570(横)x385(奥)x250(高)mm
初段に選んだ球はMT管の6BM8です。最初は6EW7を使いましたが完成後にドライブ不足を感じたので交換しました。ご存知と思いますが複合管で此れ1本あれば立派なアンプになる程の実力があります
送信管のEIMAC−1OOTH4T17です。先端のプレート端子部分は薄い黄色のガラスになっています。これは熱対策でウランガラスが使われています。他に3C24327Aも同様でブラックライトをあてると微量なウランが反応して怪しく光ります。
整流管は欧州系のU19を使いました。 半波整流管なので2本必要にです。2500V迄扱える高圧管で電流も多く取れる優秀な球です。ところが実は以前此の真空管はDA100アンプを製作した時に使った事が有ります。
このアンプには特別な部品は使ってありませんが出力管のヒーター電源にはスイッチング電源をそれぞれ4個使いハムバランサーのボリュームも省略して電源のマイナス側をグランドに落として簡単にしてあります。
総重量33Kgの大型アンプが完成しました。後ろ面にはトランス類が並びます。白っぽく見える箱はトランスケースで中にはスイッチング電源が各2個入っていて出力管100THを光らせます。

問題は発熱が凄いです。ぬくもりが有って良い等と冗談を言っている範囲では無い様です。とにかく凄い熱がでます。近くに寄ると赤外線ストーブの様に暖かいです。ですから外部から冷却しないと安心して使用することが出来ません。

調整時のチェック等はテスターのリードを使わずあらかじクリップを付けたメーターを使えば不用意に触ったりせず安心です。此のアンプは約500Vの電圧を扱いますので感電の恐れがあり注意が必要です。
待ちに待った視聴
数時間のエージングの後各部の電圧が安定しているのを下記人してデーターを測定しました。整流管U19は内部抵抗が大きく電圧降下が激しい印象を持ちましたが本来はモット大きな電圧を使う物でしょう。今回の回路は電源トランスの問題で倍電圧整流にしてあります。ダイオードに変更すると800V強の電圧が出て差が300V以上あります。この整流管は以前DA100の時に一度使いましたが、同じように電圧降下の現象はやはり有りました。予定の電圧より200V程低く大出力アンプは難しくなりました。とりあえず20Wあるので妥協しました。そこから出てくる音は力強い音で送信管特有の音と直熱3極管の音が存在します。澄んだ綺麗な音は抜けも良くサッパリしていて長い時間音楽を聴いていても飽きることがありません。当初の予定では出力管側にはカソードNFBを掛け更にOPTから前段にもNFBを掛ける予定でしたが周波数特性があまりにも良かったのでNFBによる色付けや特性改善をやめ自然のままに仕上げてみました。歪率特性は決して優秀とは言えませんが12Hzから110KHzと今までに無い優秀な広帯域アンプに仕上がりました。
型番 ヒータ電圧 ヒータ電流 Pi(mA) Ep(V)
U19 4 3.3 250 2500

型番 ヒータ電圧 ヒータ電流 P(mA) Ep(V) 増幅率 内部抵抗
6BM8 /1 6.3 0.9 3.5 100 70 2K
6BM8 /2 41 175 16K
100TH 5 6.3 160 1500 38 8.8K
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