MT複合管12AT7,12AU7
小出力0.5Wミニワット真空管アンプ

MINI WATT Amplifie

12AT7・12AU7ミニワット・アンプ用パーツセット

ミニワット・アンプを作りました。 大きさは手のひらサイズで、使用する真空管は一般的なMT管を使って有ります。 電源トランスに合うヒーター電力の球を探しだしました。 いずれも複合管で1本の中に2回路入っています。 初段は1本を左右に分けて使い、出力管は2回路並列にして左右1本づつ使いインピーダンスを下げて使ってあります。何れも3極管なので音質は期待していた以上の物です。 最近出回ってきた小形デジタルアンプに負けない物を作ろうと言う発想です。 音質は勿論ですが、小型で手軽さを最優先させて背の低い球を使い小さな可愛いアンプを考えたいと思います。
入門用に良いかも・・・。
真空管アンプの内部は高い電圧が使われていて一般的には約300とか400V位の電気を使います。 私はこの高電圧を出来るだけ低くして今回は200V以下で製作してあります。 一度電気を通すと電源を切っても電解コンデンサーに電気が蓄積されるので感電の危険性はあります。 勿論、自己放電の回路も組み込まれていますが、素手で触ったりしてはいけません。 テスターでコンデンサーの電圧を確認する事が出来ないと安全に作業ができませんので追試す場合は気をつけて御願いします。 上記の説明のように電圧を低く抑えて有るので入門用には最適では無いでしょうか。
周波数特性 15hz〜110khz(−3db)
最大出力 0.5W(入力1V)
残留ノイズ 0.1mV
 ダンピングファクタ 6.7(1KHZ)
12AU7/5814A/ECC82は出力管では無いのですが、此処では複合管を2個並列に使い、出力管として使い魅力のある小出力ミニワット・アンプに仕上げてあります。
互換球:6189W、5814A、ECC82
一寸見にくいですが後方中央に電源トランスがあります。出力トランスと近いのが心配なんですが、このノグチトランス製は銅板が巻かれていて優秀です。 磁束方向をクロスする方向に設置してあるので問題ありません。 トランスの間隔はたったの5mmですが、残留ノイズ0.1mV以下に収まっています。 他社のOPTでは確認していません。
後方パネルに電源トランスがついているので隙間が少なく、左右にターミナル類が付きます。
底板も5mmのアクリル板を加工してあります。 当初、自作NC加工機で簡単に作り位置合わせ等を確認して試作を作った後は外注でレーザー加工機で製作していただきました。 サイドウッドは自作です。
設計と試作

小形軽量を目標に電源トランスの選定をしました。 ノグチトランスのPMC−B80HGです。 150V80mAと小さめですが小形アンプには丁度良さそうです。 ヒーターにも制約があり6.3V1Aと少ない物です。 その制約に合わせる為、球選びには苦労しました。 初段の12AT7は12AX7よりも音が良かったので選びました。 12AX7にも同一回路で変更が出来ます。 特性も殆んど同じでした。
 さて、このトランスのB電源が低めなのでブリッジ整流し半導体を使いロスを極力減らすこととにしました。 許容容量がAC80mAなので1.6で割った値の50mAがDC電流として使える範囲となります。 片チャンネル25mA以下ですね! 実際は23mAになるよう合わせた抵抗値にしました。 元々ちいさなパワーなので、更に落とす訳には行かないので此処では測定器に頼らず許容電流値を超えない所で固定してあります。 B電源は低めの設定で約193Vになっています。初段のカソード電圧を1.2V以上にする為に抵抗を合わせて規格内に入る事を確認しただけの簡単設計です。 一寸実験しましたが初段はもっと低い電圧での使用の方が歪も減り、パワーも0.7W位に上がりました。 0.5mA〜3mA迄3ポイント位の音質の聴き比べの結果、此処では少し多めの電流を流す事にしました。 適当に変更しても特性は大きく変わりません。 全体的には特別変わった事の無い一般的なコンデンサ結合の回路ですが出力トランスは6Wの物でノグチトランスに統一しました。 ここで容量の大きな6Wのトランスを使ったのには理由があって、あまり小さな物を使うと低域の量感が不足する為で、この部品だけは良い物が要求され勿論音質が左右する部分です。

音質と評価
今回使用したMT管は一般的には出力管として使われない小さな球ですが音質は3極管の爽やかさがあります。 周波数特性は15hz〜110khz(−3db)と優秀で、ダンピングファクタが多いので低域が締まって心地良いのが特徴です。 下記特性表の表示範囲は0から−5dbなので如何に良い特性かが分かると思います。 濃密0.5Wミニワットアンプと言えます!。 特性表は約1V出力時の値です。 高能率なスピーカーを使用するのが最適です。 今まで好んでは使っていなかったMT管アンプも小形に作ると見栄えも良くて小形デジタルアンプと同じ位の大きさで作るれる事が解りました。 地デジ化されテレビにはイヤホン端子がライン出力に変更できたり、ライン出力端子が有ったりして随分便利になっています。 普段はテレビの音声を内臓のスピーカーでいて映画や音楽番組に成ったらアンプのスイッチを入れると良い音に切替わる。こんな感じで便利になりました。 何より感じるのは音質が良いという事です。 小電力で発熱も少ないのでパソコンの音源にも向いています。 パソコンの横に置いて使う場合は多少能率の悪いスピーカーでも耳との距離が近い為に十分な音量で聞くことが出来ます。 そして其の音はデジタルアンプでは表現の出来ない良い音と思います。 欲を言えば、更に小型化したい所です。 出来るだけ半導体は使いたく無いのですが、小型化の為に今回はFETをB電源用リップルフィルターに使いましたが、性能の良さに驚きました。 電流が少ないので放熱板は不要です。 組立てながら簡単に作った回路なのでモット良くなる可能性もありますが、B電源の電圧が低いのと、電流がトランスの許容値が限られているので、この辺が最適値かも知れません。 調整箇所もないので完成後は音質を楽しむだけですね! 注意点は残留ノイズ0.1mVはスイッチが入っているのを忘れる程静かなので切り忘れに注意して下さい。
周波数特性表
歪率特性表
入出力性表
参考資料(ソケットは裏から見て右回りで1、2・・9です)
型番
Ef(V) If(A) Ib(mA) Eb(V) μ Rp(Ω)
12.6
6.3
0.15
0.3
8.5 170 66 11000
型番
Ef(V) If(A) Ib(mA) Eb(V) μ Rp(Ω)

12
6.3

0.15
0.3

10.5 250 17 7700
部品配布

組立てに必要な小物部品を有償配布します。
12AT7・12AU7ミニワット・アンプ用パーツセット
パーツ26種類56点を1セット
サムテックより部品の有償配布が可能になりました。

魅力ある真空管とアンプ・ラジオ最新の確認