入力トランス+差動プッシュプル
小出力
パワーアンプ

P−G帰還4db 3.0W+3.0W 2017' 1

7F8,6N1L,5AZ4 MINI WATT Push-Pull Amplifie

7F8・4P1L(4P1S)・5AZ4 真空管アンプ

この4P1Lと言う真空管は掲示板で紹介され初めて知りました。 5極管ですが、直熱管と聞くと興味津々ですなア! しかも、意外と安いし! 是非と勧められ、私も作る事にしました。 市販でキット化されているみたいですね。 おんにょ様のブログで細かく紹介されているので参考にしながら作って行きます。 私は3結で行きます! 電源トランスに合わせる必要が有り、電流を少し抑える為に出力は望めませんが2〜3W出れば良しとします。 整流管も付けて本格的な音質を目指します。

参考諸特性

周波数特性

6hz〜72khz(−3.0db)

最大出力 3.0W(1khz5%歪)片チャンネル
入力感度 1.5V時3.0W
負帰還 出力管G−P帰還≒4db
残留ノイズ 0.16mV
ダンピングファクター 2.1
サイズ 300(横)X190(奥)x170mm(高さ)
消費電力 68W
今回初段に選んだ球は7F8。 1957年頃誕生した双3極管です。オクタル管の可愛い球です。μ=48と大きいので使いやすいです。 
出力管です。 旧ソ連(現ロシア)の4P1Lです。 中国に4P1Sと言う同じ物も有ります。 4N1Nも代替えだとか。 中国産とは言え1960年代に作られた物の様なので、古典球に成るので音は期待できます!
オール・オクタル管を見ざし探したのが此れ5AZ4。 整流管とチョーク・コイルを付けた本格アンプ。 直熱管です。 電圧降下が大きかったのでノイズに強そう・・・。
入力トランスを入れてあります。 NEC製NHKの放送機器から外した物。 UTCのOシリースより大きくて重い。 規格はハッキリしないが大凡見当が付く。 まー600Ω:150Ω+150Ω。 1:1の2次側センター付きかな? ターミネートを20KΩにするので20KΩ入力と考えて問題ないかな・・・。
小型アンプと言っても本格的アンプを考えると出力トランスは良い物を選びたい所です。 ノグチのPMF−18P−8Kを選びました。 ZP=8KΩです。 色がシルバーだったので黒のトランスケースに収めました。
内部配線も凝ってみました。 電源関係はウエスタンエレクトリックの太線。 信号線は同じくウエスタンのエナメル・シルク単線で音質には拘った配線。 アース母体関係は銅の単線で配線です。
設計と制作

旧ソ連4P1Lは軍事用として作られた球。 当時の目的は軍事用と思いますが5極管とは言え、直熱管です。 此処ではオーディオ用途で使いますので3極管接続で行くことにします。 とは言っても、元が5極管なので、ダンピングファクタが不利なので、この球のみ必要最小限の4db程のP−G帰還を掛けてダンピングファクタ−2.1を確保しました。 前段は入力トランスを利用したので簡易的な電流制限を掛けて有ります。 トランスは1:1のセンタータップ付きを20kΩの音量調節用ボリュームでターミネートしています。 NEC製のマイク用のトランスでNHKに納品された物の様で、特性が良かったので使いましたが、600Ω〜20kΩ位のインピーダンス迄使えそうです。 普通のDCプレーヤー等は問題ない範囲です。 1:1のセンター付きはプッシュプルで考えると入力信号が半分に成ってしまいますが、増幅率が高いので大丈夫です。 出力管に若干のNFBを掛けましたが全体として考えると、各トランスや各球の特徴が出てくる筈です。 前段はトランス仕様の為カソードの定電流素子等は簡略化しています。 特徴として、各真空管はカソードを共通として、しかもカソードにコンデンサーを入れない事でシングルアンプの様な音質を引き出します。 基本はプッシュプルなので、欲張って良い所取りです!。 欠点はパワーが少し犠牲に成る事です。 ところで、電源回路に悩みました。 電源トランスの関係で片チャンネル1回路からブリッジ・ダイオードの電圧降下を含めて無調整で7F8の6.3Vと各4P1Lの4.2Vを得るのに此のダイオードを選び、誤差±0.1V以内に収まっています。 P−G帰還の抵抗はDCカットしてないので、7F8のプレート電圧が上がってしまう為に本来のプレート抵抗を変更し合わせました。 ボリュームは4連を使用。

回路図
7F8・4P1Lppパワー・アンプ回路図(PDF)

ノグチトランスののM100タイプの電源トランスに合わせて製作しました。 B電源がDC100mAなので片チャンネル50mA以下にする必要があり、前段の7F8は1ユニット1.2mA、出力管4P1Lは1本22mAの設定で約48mAとしました。 ヒーターのセンターをカソードとしているので、ハムバランサーは不要となり直熱管なのに全くハムが出ません。 又、OPTのアンバランス調整も有りません。 片側22mAの弱電流なので、多少の崩れは許容範囲で問題ないと判断しました。 チョット可哀想なのが5AZ4整流管で、280Vの端子で整流しても100mA取り出すと電圧降下が激しいので260V迄落ちてしまいます。 一般的な5AR4だと240V端子でも260Vは出るので、能率は良くありません。 先頭のコンデンサーは4μFが良いようですが、手持ちの関係で10μFを使ってあります。 電圧降下が大きいと言う事はノイズに強いと思いますが、音が優しく成っちゃうかな? 此れは様子見となります・・・。 B電源は260Vが基本に成ります。

周波数特性表
周波数特性です。 4P1Lの5極管対応として内部抵抗を上げる為にP−G帰還は4db程掛けてあります。 その為、全体としての周波数特性が激変する事は有りません。 2個のトランスの性能が出ている様子ですが、大好物の入力トランスを使ったアンプが此の性能ならば十分です。 
歪率特性表
旧ソ連の4P1Lは5本買って2本がエージング中に異常が現れました。 性能を測る前段階なので細かなデーターは取ってません。 上記特性表は出力管が中国産4P1Sでの特性表となります。 取りあえず、其のまま4本中国製に入れ替えました。
やっぱり直熱管だわ!

5極管4P1Lを使うに当たり、最初から無帰還アンプは無理だと解っていました。 やはり、さすがに親分が5極管では内部抵抗が高いので無理です。 今回、部分的P−G帰還を利用しました。 目的としてダンピングファクタを2.0以上確保できるまでNFB量を増やしました。 此れは使用しているスピーカーに関係しますが、高効率フルレンジ1発を使っていると気が付かないかも知れませんが、普通の小型スピーカーでは、低音の締りが随分変わります。 やっはり、トランス多用と直熱管の音は私は大好物です! とは言え、追試されたいと思われた方が同じ様なINPUTトランスが入手出来ない場合があるので、トランス無しバージョンも近々作ってみようと考えています。 このアンプは正確には中国球4P1Sなのでロシア球4P1Lを揃えて、造り直します。 次はインプット・トランスは高価なので定電流バージョンの予定です・・・。 念のために、2種類の球は略同等品なので甲乙ないと思います。

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