6GL7無帰還・真空管SEアンプ
親子双3極管・GT管
3.0W+3.0W

6GL7 Amplifier Ver2

此処に紹介する真空管はRCA製の6GL7で1960年代に出てきた真空管です。 MT管に比べると太いので少し見栄えの良いGT管となりますが、テレビ用途だと思います。 2種類の違った3極管が2組入っていて、2段の真空管アンプに出来そうです。 但し、元々用途が違うので、良い所を探ってオーディオ様として利用したいと思います。 この真空管は既に製造されていないですが、テレビ用に作られた球なので大量に生産され、今でもあちらこちらで出てきます。 量産された球なので安定した動作が期待できそうです。 シャーシはサムテックのケースを利用したので小型に仕上がりました。 双3極管の複合管。 大きな特徴は親子双3極管なので1本の球でパワーアンプが出来る事ですが、6BM8と違って純粋な3極管の組合せで、どの様な音がするのか楽しみです。
諸特性
無帰還 NFB=3db
周波数特性 15hz〜52.8khz(−3db) 10.6hz〜63.7khz(−3db)
スピーカー出力 3W+3W(THD1khz5%) 3W+3W(THD1khz3.8%)
残留ノイズ 0.4mV(補正無し) 0.12mV(補正無し)
入力感度 RCA1.45V時3W出力 RCA2.35V時3W出力
ダンピングファクター 2.8 4.5
サイズ 220(横)X150(奥)x100mm(高さ)
今回使った真空管です。 RCA製で2回路入っています。 (前段)高μ(出力段)低μの複合管で、初段と出力管に成っているので、これ1本で真空管アンプに成りそうです。
シャーシー内部です。 H28mmと低いですが、加工や配線はし易いのが良いです。 ちょっとだけ高級な端子台を使ってみました。
裏面です。 2mm厚アルミでシャーシーを加工しました。 電源トランスとOPTの距離が近いですが、磁気方向をクロスさせているので残留ノイズは1mV以下迄下がりました。
設計と試作

MT管の小型アンプは電源トランスや出力トランスを小型な物にしたいので多少の制約が有り、油断すると最終的にパワー不足を感じることが有ります。 私の使用する環境は夜間テレビを見たり、映画鑑賞等は1W有れば十分です。 ですが休日の音楽鑑賞ではボリュームがマックスでも足りない事が多々あり、更に曲によって低域の歪を感じる事がありました。 今回は電源トランスを若干大きくして作りました。 今回使用する真空管は1本の中に親子の3極管が2ユニット有ります。 あまり特別な回路にする事も出来ませんが、定数を決めて、チャンと鳴るアンプに出来ればOKとしましょう。 さて、真空管の資料が乏しくて、表がありません。 色々と検討しましたが前段側には約1.5mA以上流さないと歪が多くてつかえません。プレート電圧が220V近く迄上がってしまい、本来ならば倍の440V位ないと能率良く信号を取り出すのは難しいです。 なんと260V位しかでないので・・・・。 前段の球は別途用意したい気にもなりますが、そこは我慢。 無理しても意地で使ってやろうとおもいます。 更に第2ユニットは低電圧大電流タイプみたいで、200V50mAとかが良く、試に400V22mAとかは全く駄目でした。 とりあえず、この1本の真空管で何とか3Wのパワーが出せました。 各ユニットの電圧と電流の関係が違い過ぎてオーディオ用では無い事が良くわかります。 ただ、パワー側は能率の良さを感じます。 3dbのNFBを掛けると入力感度が落ちるので、ラインアンプを使わず、直接DCプレーヤー等から接続する場合は負帰還用の820Ωの抵抗を外して、無帰還アンプとして使ったほうがよさそうです。

音質と評価

初段プレート電圧が高めですので直結2段は無理だと思います。 高音質なFILMコンデンサかオイル系のコンデンサーで信号を繋ぎます。 小型ミニアンプの予定で作っていましたが、パワーが2A3並みに出てきました。 既に普通のアンプとして使えます。 今まで油断して上げ過ぎたボリューム位置でも歪むことなく鳴らし切れるのが嬉しいです。 NFBは最終的に不要な特性でしたが100hz帯の歪を少し改善してもいいですよね! ノーマルでダンピング特性は2.8あるので重低音も締ってます。 オーディオ用の真空管では無いですが、これだけクリアーな音が出てこれば立派な真空管アンプとして使える真空管だと言えます。 

周波数特性表

特性はノグチ・トランス6WのOPTを使った場合の表です。 普通のカマボコ型の特性ですが十分な帯域が有ります。 歪特性は3本の線が重なるのが理想ですが、メーカーによりバラつきが有ります。 一般的には1khz(赤線)を基準に表を見ます。 高価なOPTを使っても音が良いとは限りませんが、3W位のアンプに2.5Wのoptでは歪が多くなるし10Wでは勿体ない気もします。 ここでは6Wクラスを使ったのですが、100hzのラインが他と重なってくれると文句なしなんですが・・・。 これは仕方ないです。 音質はオール3極管の素晴らしい音が出るので気にする事はありません!。 私はオーディオ向きでは無い真空管が捨てられる事無くオーディオ用としてよみがえって活躍できる様になった事が何より嬉しいです! 

注意:この真空管はペアーで電気特性が合っていても歪率が異なっているようで、私は数本余分に購入して合わせました。 チョット癖を持った真空管ですが、なんと、魅力のある音を出してくれます。

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