6SL7、2A3 シングルアンプ

音質重視!SRPP直結回路
5CG4,6SL7,2A3 Loftin-White Single Power Amplifie  2016'2改

 
2A3真空管アンプ・キットがサムテックに有ります
6SL7や2A3等の真空管はこちらで販売してます

からウロコ・・・。
現行品の部品で作れる!
私が特に好きな2A3真空管アンプです

以前の回路図等がパソコンクラッシュで全て消えてしまいました。 今回ご紹介するのは初段の6SL7GTをSRPPにして、しかも直結回路の言わばロフチンホワイト・アンプみたいなアンプと成ります。 作り直しですが、前段をGT管で考えた場合は選択する真空管が少なく、高信頼管の5691くらいしか思いつきません。 いずれにしても、回路復元の為に、1台作る事にしました。 2A3は私の一番好きな出力管です。 既に2A3ロシングル・アンプは相当の台数を作ったと思います。 直熱管は71Aや45、或は00Bといった球も人気ですが、とにかく私の好きな球が2A3となります。  こんな素晴らしい2A3シングル・アンプは世間一般的に「球アンプの入門用」と言われていますが、此処では信号を繋ぐためのコンデンサーを省き直結にして、更に高音質になる様な回路にして製作します。 そのため、B電源と言う高電圧部が更に120V位高く成るので、入門用とは言えないので追試はお勧めは致しませんが、音質的には本格的なアンプと言う事になります。

諸特性 
最大出力 3.2W + 3.2W(1Khz5%)
周波数特性 6〜34Khz(−3db)
ダンピングファクタ
入力感度 1.0V入力時3W
GT管の6SL7です。此の球は今でも製造される所が有るのでメーカーを気にしなければ入手が容易です。 6.3Vのヒーター電圧で2回路入った複合管です。 増幅率が約70と高くアンプの前段に良く使われ、12AX7と並んで人気が有ります。

出力管の2A3は1933年頃開発された球で種類が多く今でも中国やロシア等で製造され入手は比較的簡単です。中には2A3Wと言う高信頼管やヒーター電圧の違う6A3、6A5G、6B4G、もあります。写真はタングソルの1枚プレート初期の古い物で、後に2枚プレートに変わっていきます。
世界の名球2A3を聞き比べる

全波整流管傍熱型の5CG4です。 何か変わった球が無いか探していて偶々見つけた整流管ナショナル製です。 B電源をもう少し上げる必要ができたので、最終的に5AR4に変更してます。 10V位の差が有ります。
直結アンプの難点はB電源が高い事で、危険を伴うので入門用には向きません。 此処で紹介したアンプも500V近くに成ります。 その為耐圧も500V以上の物が1部必要です。
トランスが大きいですね! 2A3には勿体ないように見えますが10W用を使ってあります。 この位のトランスを使わないとカマボコ特性が更に悪くなり、無帰還のアンプでは最低必要な音域が−3dbを大きく外れてしまいます。
回路の復元

資料が消えてしまい、再度製作する事になりましたが、特別な事はありません。 6SL7と2A3を直結にした場合の定数を決めていきます。 製作する上で問題となるのが、B電源が最終的に何ボルトになるかで、回路も変わってきます。 初段のプレート電圧を120V前後が一番バランスが良く一般的なので、それを元にザット計算して行くとSRPP回路だと簡単に計算が出来ます。(2倍になるので)。 簡単に計算して抵抗値を決め、適当に製作して、様子を見ながら正確な抵抗値に収めていきます。 真空管資料には例題もありますが、実際とは若干違うのでロードラインがどうのこうのでは無く、歪率を計測しながら組み合わせた状態で良さそうな所で決めていきました。 今回のアンプはメーター等による電流監視が出来ないので少しだけ余裕を持たせる為、安全線でパワーを最大になる設計ではありません。 余裕分パワーが低く成ってしまいますが、3W出せれば十分でしょう。 ハムバランサーは無信号時にノイズの一番低い位置に合わせます。 回路図で174Vと書いてある部分の電圧を時々チックする方法をとります。 ここが180Vを越える様だと電流が流れ過ぎなので、B電源にある抵抗の1Ω6Wを変えて調整する事になります。 トランス類は全てノグチトランスの一般的な物を使いました。 

2A3ロフチンホワイトとは

2A3はプレートとカソード間の耐圧が250Vと低く60mA流す事が出来る内部抵抗の低い真空管で音質が良いことで有名な球です。 ロフチンホワイト回路は1929年に米国で発表され、名前の通りロフチン氏とホワイト氏の両名によって考案された画期的な2段直結回路です。 その頃は今の様な良質のコンデンサーが作れない時代だったので凄い発明だった事と想像できます。 ところが今の時代でも直結回路のシンプルな回路は人気が高く、多くのマニアがおられます。 言い変えると、今日の技術でもコンデンサによる音の影響が反映されてしまう事だと思います。 そもそも2段構成の場合は前段の球に大きな増幅率が必要ですが、そうすると内部抵抗も大きく成ってしまい2段では歪率を考えると不利なのですが、そこはシンプルイズベストを優先。 特性や理論では無い部分の透明感とか、ナマナマしさの有る音質が上回っている証拠だと思うのです。

目から鱗
私が真空管オーディオに目覚めた「目からウロコ」を最初に体験した1台でその後も数台製作しました。トランスを変えたり色々楽しみましたが其々の特徴が在り、どの組合せが良いか判断できません。同じ規格でもメーカーが違うと音も変り、同じメーカーでも1枚プレート、2枚プレートの音も違います。どれも素晴らしいと思います。 私は2A3ロフチン・ホワイトは真空管アンプを語るのに絶対に作っていただきたい1台と思っています。
注意事項
このアンプを製作する場合は、必ず整流管は使って下さい。シリコン・ダイオードですと、ヒーターが温まる前に真空管に高圧が掛かってしまう為に、真空管内部で放電したり過電流が流れて真空管にとって相当な負荷が掛かってしまいます。 此処で使った5C4G整流管は6SL7とほぼ同時に立上がりますので問題ありません。 又、SRPPの場合は上段の回路は抵抗管として使う為、ヒーターは温まるまでは導通が無いので2A3グリッドに余計な電圧が掛からないので更に安心です。 2A3のカソード抵抗3KΩ20Wは予想以上に発熱しますのでシャーシ組込み時に放熱を考慮して下さい。メタルグラッドのようにシャーシーに密着固定可能な部品の場合には熱伝導の良いシリコンを必ず塗布して下さい。此れを怠ると部品が破損する場合があります。 
又、ロフチンホワイトアンプでは高圧を取り扱いますので感電にはクレグレも注意してください。 

フロフチンホワイト・アンプも多少の進展が必要です。 内部抵抗の高い球なので使いやすくは無いですが6SL7だと何とかギリギリ2段構造が出来るところです。 この回路では必ず傍熱管の整流管が必要です。 コンデンサーの耐圧が結構ギリギリなのでB電源に関係する部分は500V耐圧は必須となります。 2A3カソードに入っている3KΩ20Wの抵抗は可也高温になるので熱対策が必要です。 普通はこの抵抗に電解コンデンサーを並列に抱かせますが、此処での使い方は少し違いトランスの線の根本に入れます。 此れはロフチン特有の考え方で、音質優先としてこの様な配線に成ります。 尚、増幅率に若干の余裕ができた為に、軽くNFBをかけました。 入力1.0V時に3Wに成るように2dbのNFBで調整しました。

注意:後から気がつきましたが、勘違いで、このOPTの接続は5KΩの接続でした。 図面を見ておもいましたが、トランスの巻線全部を使った結線でZP3.5KΩなので、その方がトランスのインダクタンスも多く、一番性能が良いのでは? と感じます。 実験しようと思いましたが、今回既に難しい状態です。 

周波数特性表
1V入力で約3WとなるようにNFBを2dbだけ掛けてありますが、大きな性能改善はしないので無帰還アンプに近いと思います。 8hz〜22Khzは−1db以内に入っていて普通のカマボコ特性ですが、特性は十分でトランスの性能表に近いと思います。 NFBの4.7KΩを外して完全な無帰還アンプとした方が良いかもしれませんね!
歪率特性表

歪率特性はノグチトランスの10Wクラスでの表です。 理想は10Khz(黄線)の様なカーブです。 2A3カソードコンデンサーの付け方でも随分特性は変わりますので、現状これならマズマズです。 ただし、10Khz,1Khz,100hzとみていると10hzのイメージが想像できます。 此れが気に入らない場合はこちら。 直結では有りませんが、同じ構成から少しだけ変更して、特性改善をしてみました。 果たして、どちらが音が良いでしょうか?

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