直熱3極管・無帰還
6SL7・300B(5AR4)

6.5W+6.5W
ロフチン・ホワイト式・真空管アンプ

6SL7GT/300B Loftin-White Amplifier 2011'10

サムテックより組立てキットが購入出来ます
真空管300Bがサムテックに有ります

使用真空管 初段6SL7GT、出力管300B、整流管5AR4
入力端子 RCA標準端子
入力特性 1.1V入力で約6W出力
無入力時残留ノイズ 0.6mV以下
電源電圧 AC100V 50・60hz
周波数特性 8〜37.5khz(−3db)
歪率特性 0.03%(1khz最小値)
出力インピーダンス (4,6Ω選択可)8,16Ω
最大出力 6.5W+6.5W(5%歪)
ダンピングファクタ 2.5
NFB 無帰還
回路形式 ロフチン・ホワイト式2段直結
消費電力 約132W
外形寸法 475(W)x359(H)x200(D)mm(突起含む)
総重量 約15kg
すっかり有名な6SL7GTですね。 写真は中国製ですが色々なメーカーの物が多く市販されています。

出力管の300Bです。 人気の高い球で今でも中国やロシア、チェコ等で作られているようです。 此処に使ったのは中国製ですが元祖ウエスタンには及びませんが私の好みの音質を持っています。

世界の名球300Bを聞き比べる

左右に設けられた100mAの電流計です。 真空管アンプには此の丸型タイプが似合います。 
大型アルミケースに入ったフイルムとオイルのコンデンサです。 大きいのが難点ですが耐圧が高く高い音質で定評があります。 極性は有りません。
20W級のアンプにも使える大型出力トランスです。 ノグチトランスPMF−20WSを使いました。 特にシングルアンプでは音質に影響を与えるので神経を使うパーツでも有ります。 パワーが低い割に大きめの物を使うのは、低域特性や歪を減らす為です。
アルミとステンレスを組み合わせ余裕を持たせた大型シャーシー・ケースになります。
配線終了時の様子です。 大きなシャーシーですので見やすく作りやすい配置に成っています。。
後方からの写真です。 ステンレス製で綺麗です。 ケースにはスリットが沢山あるので熱がこもる心配も有りません。
安全の為に底蓋も有ります。
真空管に直接触れてしまわぬようアクリルの保護カバーがあります。 更にLEDによってアクリルが光るように設計されているので部屋を暗くすると写真の様に綺麗に光ります。
設計思想
1929年に考案された今でもマニアに人気のロフチンホワイトアンプですが、この度サムテックより部品が全て入ったキットとして発売に成りました。 此の回路は私が何年か前に製作した物ですが、製品化に向け回路図提供の依頼があり、改めて回路の見直しを行ないました。 ロフチンホワイトアンプは構造上電圧が少々高くなるので中・上級者向けになります。 
ロフチンホワイト方式とは、出力管側の電圧を全体的に上げていき、入力のグリッド電圧を前段のプレート電圧と合わせる事で2段の真空管を直結させようと考えられたものです。 グリッド電流が流れやすい真空管対策もありましたが、やはり良質改善が第一のテーマです。 このコンデンサを無くすべく必然的に考案された回路です。 進歩した今でも、コンデンサーには独特の音色があると言われているので、無くて良い物なら外す。 しかも無帰還で性能の良いアンプを作り更に音源を忠実に再生させる為です。
実際の設計

真空管亜Hあ人気の高い300Bです。回路を左右独立させ、電源回路は大きなフイルム・コンデンサやオイル・コンデンサを使って有るのも大きな特徴です。 
300Bの場合は2A3に比べるとB電圧が高く必要で、ドライブ電圧も多く必要なので前段の球の役割もおおきいです。 高圧部此処ではシリコン・ダイオードで一度直流にして整流管を通す形をとりました。 整流管はB電源の立ち上がり時間調整の為に必要な真空管です。 下記最終回路を載せておきます。 2段構造で前段にはGT管の6SL7GTを使います。 1本の真空管に2回路入った複合管なので2回路を並列にしてインピーダンスを下げ、そして出来る限り電流を流し、必要なプレート電圧を供給させ力強い音質を狙います。 最大出力を十分に出す為には300BのP−K間に450V近いB電源が必要ですが、サムテックでキット化したいとの事ですので少し低めの電圧で使う事に成ります。 
300Bは最大規格40Wありますが、6W(200V30mA)から使えるので45クラスも作れ使用範囲は無限大にあります。 2A3とコンパチアンプも出来そうです。 此処で出来るのは22W程度迄です。 電圧が300V位の条件で6.5W出力(1khz5%歪)となっています。 パワーを犠牲にしても直結回路に拘りをもって製作を貫いていきます。 低μ管の3段アンプは何処にも有るので私はどうも作る気がしないから仕方ありません。 出力が少し低いだけで、素性は300Bそのもの、音質が大きく変わる事は無い訳です。

調整と評価

音を聞いた感じですが、300Bが人気でるのあるのが良くわかります。 高域は澄んで低域の力強い抜けの良さがあります。 余裕のある大型出力トランスを使用することで特性も予想以上の性能に仕上がりました。 低域の爽快感、中高域の綺麗で柔らかい音を実現しています。 この出力トランスは6Ωを選ぶ事も出来ます。 スピーカーのインピーダンスに合わせて使うのは真空管アンプの場合は基本中の基本です。

6SL7GT、300B ロフチン・ホワイト・アンプ回路図
周波数特性
歪率特性
この歪特性を見ると3本の線も略合っていて、ダンピングファクタが2.5なので優秀なOPTと言えます。 最小値で0.03%は無帰還のアンプを考えると素晴らしいです。 この特性であれば音質に不満を感じる事は無いでしょう!

 

サムテックより組立てキットが購入出来ます

このアンプはサムテックでキット化され販売されました。 オーディオ総合誌MJ(無線と実験)2012年9月号にライター栗原信義さんによって製作され、アンプ製作記事として魅力的に紹介されました。 上記図面等は最終版です。 

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