国産岡谷電機産業 HF-300B
6SL7GT・HF-300B/SE 真空管アンプ

SRPP直結2段
0W+10W (5%歪)
6SL7GT,300B Single Amplifie

 

最初にSRPP方式の6SL7GT・300Bアンプを製作して15年以上経ちました。 以前製作したアンプは入門用と言える位に電圧を下げて製作した為パワーが約6Wと低めでした。 その当時考えていた事はわかりませんが、今になってみると一寸勿体無い気がします。 業者では無いので同じ物を沢山作っても意味ないのですが、チョット野望があったので今回少し回路を変えパワーアップと性能アップをしました。

最大出力
10W+10W(5%歪)
周波数特性
9.5〜32khz(−1db)
ダンピングファクタ
NFB
無帰還
回路構成
SRPP直結ドライブ・直流点火
全高調波歪 0.18%(1khz1W時)
入力感度
1.2V100kΩ時(10W)
残留ノイズ 約0.8mV
本体サイズ 470W・320D・180H
GT管で増幅度の高い球と言うと6SL7GT(高信頼管5691)は2段成のアンプにはよく使われる球です。 写真はGE製6SL7GTの古典球で今では流通していません。
6SL7GT真空管はサムテックで購入
HF−300B。 日本の岡谷電機産業株式会社で1970年代に作られた古典球に成ります。 これも入手は難しい球です。 ガラスの透明感が凄く綺麗な球です。
300B真空管はサムテックで購入
整流管5R4GYです。 これも古典球の直熱球です。 ガラスの印刷が薄いですがマツダと書かれていました。 偶然ですが日本製でした。 本来は5AR4の様な傍熱タイプが必要ですが回路にタイマーを付けて20秒遅らせて点火させています。

後ろ面にトランスが集中してしまい、後方重心ですが、此れは仕方ありません。 大型シャーシーなので見た目の重量か有ります。

真空管部は落とし込みシャシーでアルミ製。 外側はステンレス鏡面仕上げです。 真空管を下げる事でトランスの高さとのバランスを良くします。 出力管のヒーターに入る大型抵抗は高温に成るので、出来るだけ大きなシャーシーを選びました。

回路構成

6SL7と300BのSRPPバージョン2なので多少高級な物にしたいと思いハシモト・トランスで統一してみました。 角形ケースのなかで良さそうな物を選びました。 パワーを上げたいと思います。 そして結合用コンデンサーを無くした2段直結にする事にします。 したがい、B電源の電圧が600Vにも成りますので、感電事故の危険が有り追試のお勧めをするものではありません。
たかが結合コンデンサー1個。 CDプレーヤーやスピーカーのネットワークにも使われているのに何の意味がと思いますか? やはりどの様な高級なコンデンサーでも音には違いがあります。 そして製品毎に最良の物にしたいと思うのは当たり前の事です
。 まー、私が拘りを持っているだけですけど・・・。 直結回路は位相等他にも計り知れないメリットが有ります。 また、メーターを見て簡単に調整できる為、特性を長期に渡り維持できる。 逆に言うと、いつでも最良の状態で使えると言えます。 GT管で増幅率の高いのは6SL7位しか無いのも寂しいですが、此処はVer2なので同じ球で、どの様に変わるか試してみたく成ったのが本音です。 前段をパラにして出力インピーダンスを下げる方法も有りますが、これは電流多めの方が低域が良いと思うから2段にしているにすぎません。 でも此処ではSRPP回路でいきます。 MT管に変更するのはピン番号を替えれば簡単です。 12AX7や12AT7等があります。 内部抵抗が高い球で信号をフルスイングさせるにはSRPP回路は設計が簡単で経年変化でも電圧が中点に有るのが有利です。 信号は300Bのグリッドに直接入れて抵抗をも省略できます。 一般的に8Wを5%歪に仕上げるには3段構成にする事が多いですが信号系1〜2本はコンデンサーが入る事になります。 今回6SL7には1mAも流れない微電流ですが、ご存じ真空管はグリッドの電圧で動作するので問題有りません。 電源は少々複雑に成ります。 とにかくコンデンサーの耐圧が足りないので2個直列にする必要が出てきます。 容量が半分に成ってしまうので、数量も増えて、抵抗での電圧配分も必要に成ってきます。 下記最終図面です。 調整用の3KΩレオスタットは抵抗値最大にしてから電流を見ながら80mAに合わせて調整は終わりです。 直結アンプは前段の球の故障で出力管に影響を与える事が有るので、電流監視のメーターは有ったほうが安心です。 長い間安定して使えない様な事は無いですが、使用していると若干電流が下がって来るのは事実です。 但し、考え方によっては細かな調整や監視をしていると長く使う事ができるでしょう。 左右の電流が同じであれば極端に言うと60mAまで下げて使っても6.7W(5%歪)に下がるだけです。 6SN7にも其のまま変更できますが、入力が4V必要に成るので、プリアンプやバッファー・アンプが必要に成ります。 整流管は傍熱管、直熱管共に規格に合う物であれば使えます。

6SL7GT・300B SRPP直結2段シングル・アンプ回路図
周波数特性表
歪率特性表

歪率特性は一般的に1khzの値を見て判断します。 本来は此の3本が近いほど良いトランスです。 普段使いそうな0.5W前後1%を超えるようだと回路を見直します。 とは言え、趣味で作っているアンプです。 特性は目安なので音質と直接関係しません。 参考スペックなので気にする必要もありません。 能書きだけで特性を載せないのも説得力も信用も無いので載せていますが・・・。 後は最大出力まで歪は徐々に上がって行きます。 300B使用率は84%、5%歪で10Wあるので素晴らしい内容だと思います。 ダンピングファクタは3あるので、OPTは太い線でシッカリ巻いてあるようです。 何と言っても全ぶ3極管ですし、NFBを使わなくてこの性能があれば、十分魅力的なアンプだと思います。

その音質は
特性と音質はあまり関係が無いのはご存じの事と思います。 一般に使うのは0.1〜1W程度。 今回、表の様に優秀で安心しました。 此処で使った300Bは古典球ですが、さすが日本製。 作りが綺麗です。 メーカーを選ばなければ300Bは現在でも入手ができます。 何れも直結回路特有の立体感ときめ細かな透き通った音には魅力を感じます。 ちなみに、私は特に直結アンプが好きで使っていますが過去一度もトラブルは有りません。
私の拘りで電圧の高いアンプを製作しましたが、実際に700V近くまで上がり感電事故の危険があります。 決して製作をお奨めが出来るアンプではありません。
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