レーダー送信管316A プッシュプルアンプ
WE717A、WR416A、316A Push-Pull Amplifier
設計思想 以前ラジオ技術2002’6月号の新氏のシングルアンプを製作しましたが、マニアの強い要望で手放してしまいました。 その後もう一度作ろうと少しずつ部品を集めました。 以前と同じ物を作っても「つまらない」と思い、今度はプッシュプルで製作しようと思います。 今回は以前製作したユニバーサル電源装置を使うセパレートタイプとしました。 新氏のシングルアンプが約8Wでしたが、NFBを15db掛けていたのが気になります。 そこで今回のアンプでは目標として最低8WでNFBは最大でも3dbを目標に製作をする事にします。
回路設計 この316A真空管は、たまねぎにもよく似たの形で、 ドア・ノブ管と呼ばれています。 写真をご覧の様にスタイルの良さに感動します。 回路は設計が簡単な中間トランスを入れて終段のみプッシュプルにするものです。 新氏の設計ですと717Aの後にWE396Aを使っていましたが、ソケットを購入した山本音響工芸で電流を流せる球の方が良いとアドバイスを頂ました。 たしかにドライブ管に1.8mAは少ないかと思い、WE417Aを選びました。 規格をみると30mA流せますので、この球を使って回路の試作を行いました。 回路は最近味を占めたロフチン・ホワイト風の直結タイプとしたかったのですが、417Aの内部抵抗が小さくグリッドの電圧が低めになってしまい、717Aに充分な電流が流せずに没となりました。 コンデンサ結合にすると増幅率が高すぎて使えませんでした。 そこで717Aをカソードドライブにしました。 今回の出力トランスはカナダのハモンド社の物を使いますが、同社のトランスに150Hのチョークトランスを見つけました。 このカソードドライブ回路は増幅率は殆どありません。 ですがインピーダンスが低くなるので次段に信号を渡すのには良いようです。 下記特性表はNO−NFBの場合ですが、316Aのバイアス電圧により特に歪率特性は変化します。 今は普段聞く出力(約1W)付近を一番小さく合わせた位置になっています。 316A1個に80mA流すと随分良くなりますが、プッシュプルの場合は320mA必要になりますので、今回は電源に合わせ200mAに合わせました。 実はトランスに問題があるのだと思いますが、OPTからNFBを架けると発信してしまいます。 トランスの位相特性が良くない結果です。 従いまして今回のアンプにはNFBは掛けてありません。
その後の変ぼう ハムは多少でも聞こえると気になります。 シールド線に変更で実用レベルになりました。 B電圧も316Aの耐圧450Vにしました。 電流を200mAに合わせる為にC電源が−33.8Vになっています。 これでようやく316Aプッシュプル・アンプは完成域に達した気がします。 最終回路を載せましたが、最初は717Aの前に12AT7を入れましたが、今は外しました。 出力管の電流を1球あたり80mA流せる余裕がある電源ですとパワーはあがります。