6SL7、WE311A/B、807Aシングル・アンプ
RCA 6SL7
Western Electrric WE311A

RCA 807A

Toshiba 5AR4
オール傍熱管シングル真空管アンプ Single Amplifier 2003'9'7

初段の定番6SL7です。 MT管の12AX7の元祖とも言われています。 今回は手持ちのRCA製の品物を使いました。 この球は業務用5691高信頼管等いろいろあります。

前段にはウエスタンエレクトリックのWE311Aを使いました。 初期不良があった為にWE311Bに買い直しをしました。
今回のアンプの主役RCAの807A真空管です。
800番代の送信管で箱の絵が世界地図になった大変に珍しい品物です。 この807は6L6の電極構造のプレートをトップにだしてシールド構造を追加して高周波対応にした物です。WE350Aも差し替えが可能です。

胸をときめかせながらシャーシー図面が完成しました。 現物大に印字して型紙にします。

最終的には音量ボリュームを付けました。 整流管も5R4GY(マツダ製)があり、形が807Aに近いので5AR4から交換しました。
ピン・ジャックの線材はシールド線ではなくてもハムが出ませんでした。
内部配線の様子です。 部品点数が少ないので、シンプルに見えます。
配線が終わり軽く音だしをして一段落しました。 最初に電源を入れた時の様子です。・・・。

RCA807Aシングル・アンプ回路図
WE311A ロフチンホワイトアンプ
設計思想

私はUTCのトランスが好きで今まで何台か真空管アンプを作ってきましたが、以前から予約していたSシリースのS13のトランスが入荷したと連絡があり、早速入手しました。 約1年待ちましたが、忘れずに連絡を頂き嬉しい話です。 このトランス類はWEC5で購入しました。 このSシリーズのトランスは特性には現れない音、次元の違う音がしますので楽しみです。 出力管には807Aを選びました。 この807Aは6L6やあの有名なWE350系に近いと聞きましたが、はたしてこの球とトランスの相性は・・・。

回路構想
UTCの古典トランスで作るアンプなのでウエスタン・エレクトリックの球は使いたいと思ってWE311を使ってみました。 試作段階に初段に使いましたが、このまま311Aを出力管としても良い音がしましたので、回路図にしてあります。 今回は先走りまして、シャーシーを先に作ってしまったので、私は807Aアンプに仕上げることにします・・・。 311Aには20〜30mAは流したいのですが、インターステージのトランスが良い物が見つかりませんでした。 チョーク・トランスも探しましたが、カナダのハモンド社の156Cが有りましたが最大8mAなので残念ですが今回は使えませんので最終的には抵抗にしました。
真空管が初期不良!

試作段階ではモノラルで製作していましたが、アンプが完成して電源を入れたら、片側が鳴りませんでした・・・。 真空管を左右入れ替えたら、症状が逆になりました・・・。 そうです初期不良です。 WE311Aが不良で管を軽く叩くと鳴る場合がありますが1〜2分でまた駄目になります。 2ヶ月位前に良品と言う物をオークションで購入した物でしたが初期不良でも無対応なオークションでの購入には問題が残ります。 以前WE705Aを購入したときにヒーター断線事故が有りましたが気持ち良く対応して頂いた経緯があるので、そういう方を見習って欲しいものです・・・。

再設計でトライ!

WE311Aが不良でショックが大きく違う球に変更も考えましたが、やりかけで辞めては心残りがありますので此処はひとつ頑張って完成させなくては気がすみません。 いつも私が古典球を購入しているoldtube.comなら安心して購入する事ができますので早速同じ球を買う事にして注文しました。 ペアーでは有りませんが性能の近い2本をお願いしました。 回路は大幅変更をしますので定数などが変わります。 前段の回路構成がロフチン・ホワイト回路なので電源投入時の過大電流防止にB電源の整流管は外せません。 807AのB電圧が低いので自己バイアス回路では最初は2W程度しか出ませんでした。 低めのB電圧を最大限に生かす為に固定バイアス方式の回路に変更しました。 マイナス電源が必要になりますが、これにより出力は最大で8W(片CH)になり、完成は近いと確信しました!。 さらに歪特性も追及します。 入力感度が良すぎる感がありますので、初段を6SN7に変えたいのですが手持ちが有りません。 311Aの電流を低くすると歪が増え上手く行きませんので、今回はNFBを掛けて周波数特性、歪率特性も期待することにました。 今回の回路のように3段構成は極性が逆になりますので、出力トランスのB−Pの接続を反対にして極性を入力と合わせます。 こうしないとNFBを掛けたときに発信状態になりますので注意が必要です。 B電源は180mA以上流せる余裕のあるトランスを選んで下さい。

気になる音質は
311Bを注文して代金を振込むと翌日届きました。 早速聞いて見たいところですが、整流管を外してヒーターのエージングを3時間程行いました。 いよいよ視聴します。 今回は全て傍熱管なので電源投入後、音が出てくるのが少し遅いのが良くわかります。 ヒーターはAC点火で使ってますがハム等のノイズで悩む事は何も有りません。 音質については低域はかなり下まで出ていて最近聞いていなかった重低音まで再生します。 40KHz付近に数db位の持ち上がりがありますが問題ありません。 NFBは約9db掛けています。 最初はボリュームは付けませんでしたが音、性能が予想以上に良かったので、CDからダイレクトに聴いてみたくなりアルプス製のオーディオ用ボリュームを急遽追加しました。 無音のスピーカーから突然音が出てくる感じがする位にノイズが無く優秀です。 なかなか入手出来なかったUTCのトランスですが、待ったかいが有りました。 たしかに1個数万円のトランスですので使用するのは勇気が要りますが昔のオーディオ職人達が作った「夢が沢山詰まった品物」と思って聞くと音楽を聞くのが楽しくなります。 最高ですね!・・・。
その後の改善:出力管を3極管接続に替えました。

周波数特性 13〜70KHz(±3db)
残留ノイズ 0.4mV(入力ショート)
歪率特性 0.52%(1W出力時)
最大出力 8W 8Ω負荷(片CH)

入力感度 900mV/8W
消費電力 約90VA
総重量 9,6Kg
NFB 9db

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