SIEMENS Ba 、SIEMENS Da プッシュプル・アンプ
EZ-150,Ba,Da
Push Pull Stereo Amplifier
2007'7
段オール直熱3極管の音は本当に良いよ!

SIEMENS Ba トップチップ、板プレート 中身はWE205とよく似ている。 どう見てもどちらかが真似をしていると思えるくらいです。 下側からガラス棒が立ち上がりピアノ線で固定している。 3,5V0,5A プレート最大電圧が220V2Wの規格を持つ。

SIEMENS Da トップチップ、赤ラベル、上記Baと良く似ているが写真では分かりにくいが3Cm程背が高く中身も大きい。 性能表をみると4,8V1,1A プレート最大電圧が220V12Wの規格です。
TELEFUNKENのEZ150両波整流管です。 図をみるとプレート端子とカソードが独立しているので倍電圧整流とかの利用もで来ると思います。 ソケットも独特の格好をしています。 ヒーター電圧は6,3V。

今回のアンプはCR結合なので音の良さそうな部品をさがしました。 0,5μのOILコンデンサです。 耐圧は630V有り3mmのネジで固定が出来る便利なコンデンサです。プッシュプル・アンプなので4個使用しました。

今回のアンプでは真空管を9本使うので電源トランスは特注しました。 ケースの関係でサイズ指定したら2個の構成に成ってしまいました。
特注トランスは此処から依頼できます。
最近トランスも特注が簡単なので業者に頼んでケースも製作しました。 1個では受けられないと言われ20個も作ってすまいました。・・・・泣き泣き!。

役者も揃いましたので配置を決めます。 なんといってもOPTが大きい!。 パートリッジの出力トランスです。  コンデンサ類も真空管に合わせシーメンス製を多用しています。

使用するアルミ板に合わせ木枠を作ります。 4隅と足の部分は2cmの角棒材を使用して補強し木工用ボンドで固定させます。
ボンドが乾きしっかりと接着しました。 今回は枠にも変化をつけようと思い写真の様に丸みをつけます。 プリンターで実物大の大きさで印字して鉛筆で書き、カンナで削り落としていきます。
カンナの刃が5mm程木目に入ってしまい一部が失敗してしまいました。左右対称となる位置から逆に丸みを切り落として誤魔化しました。 結果的にはアクセントになり「それなり」に見えます。 足の部分も木製です。
ケースの完成です。 アクセントは前面だけでは不自然だったので側面も同じ様に加工しました。 最後にやすりで磨いて後は塗装です。 ニスで色を付けるかクリアで簡単に仕上げるか・・・・?。 今回はクリア仕上げにしました。 
上記を含めてシャーシーの写真が多いのはアンプつくりの中で最も時間がかかり見栄えが左右されるので大事な部分です。 自分でもツイツイ多く写真を撮ってしまいます。 最後に塗装して完成しました。
電源トランスと出力トランス、それに入力トランスは全て銀色に塗装しました。 ケースの木枠は今回木目が本当に綺麗だったのでクリアーラッカーで仕上げました。3回ほど塗ったらピカピカです。全体のバランスが悪かったのでドアの取っ手を前面に2個つけ出力管も3cm下げ高さを合わせました。
背面の写真です。 電源とOPTが接近しているのでハムが心配でしたが、問題有りませんでした。 スピーカ端子は私のスピーカに合わせ現在は16Ωの回路にしています。
底面の写真です。 シャーシが大きいので配線が簡単に見えます。中央一点にアース線が集中しています。 今回も誤配線が無く一発で動作しました。
部屋の電気を消して写真を撮ってみました。古典球Ba,Daのヒーターが綺麗に灯っています。 整流管も少し光が漏れて光っているのが分かります。 送信管の様な輝きは有りませんが、見ているだけで嬉しくなります。

パートリッジトランス結線図
回路構想
我が家のオーディオ装置は自分の部屋と居間、客間の3組のシステムがあります。 今回は居間にあるアルテックのA7のシステム用に形を考えながら製作しました。 パワーは必要有りません。 ただ、豪華に見せたいと思いプッシュプル・アンプで贅沢な構成にしました。 回路はWE(改)INPUTトランスを使い信号を上下に分けBaの球を通ってCR結合で尚且つグリッド・チューク式にして波形を整えで出力管Daに信号を送ります。 最後にパートリッジOPTを経由してスピーカに繋がります。
製作と調整

初段の球Baには1個あたり電流を2mA流し、出力管には45mAの予定でしたが試作の結果パワーが4,5W程度しか出ませんでした。 有名な2A3よりも低いのは想像していましたが実際少し物足りません。 そこでカソードとプレート間電圧を220Vから260Vまで上げました。電流を45mAとして計算するとプレート損失が約12Wなので13Wに対して少し余裕が有り出力6Wを確保する事が出来ました。 プレート耐圧の面では少し規格オーバーですが個人で使用する物なのでOKとしました。 配線材はホームセンターに売っている0,9фの銅線(単線)をガラス・チューブに入れて使いました。 調整はハムバランサのみですので何時ものようにVRを最初に中央の意値に合わせてスピーカーから出るノイズが最小になる様に合わせます。 その他の注意点はB電源の調整用の整流管直後のホーロー抵抗が熱くなるのでシャーシーに熱が伝わる様に対策しました。 この対策で夏の暑い環境でも長時間使用が出来る様になりました。

視聴結果

ダミー抵抗を付けて発熱を観察しながら1時間程エージングしました。 今回は先に性能チェックを行いました。 今回の目玉は何と言っても大型のパートリッジ・トランスOPTです。発信器で周波数特性を計って驚きました。低域は4hz、高域は32Khzまで±3db以下、10〜30khzでは殆どフラットと凄い特性です。この4hzは我々の耳では当然聞こえませんが、性能はDCアンプの様です。 出力は最大で6W(片CH)程ですが私のシステムでは十分です。 入力トランスが600Ω受けなので普段使用している20kΩのアッテネータではインピーダンスが合わないので使えません。 そこで以前製作したプリアンプ(バッファーアンプ)と組み合わせて使う事にしました。 さて、問題の音質はと言うと、まず最初に「タイタニック」のCDを聴いてみました。やはり低域が豊かな感じは聴いて直ぐに分かります。 高域も澄んだ綺麗な音でシンバルの音などは、目の前で楽器を叩いている様な金属の生々しい音が聞こえます。 簡単に言うと「全段直熱3極管の音は良い!」です。 1曲聴いただけで満足しちゃいました。 


 

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