SRPP直結2段
71A(112A)コンパチブル・ロフチンホワイト
0.8W(0.3W) +
0.8W(0.3W)
3極管・真空管アンプ

ECC85・71A(112A)

2015'3 更新2015' 4'26

71A(171A)のロフチンホワイト・アンプを製作しました。しかも僅かな抵抗交換で112Aに対応します。 71Aは私の大好きな2A3より良い音がすると噂を聞いて以前から気にしていた球なので楽しみです。 手持ちの球はNational UnionのNX71AとNX171Aナス球刻印が各1本です。 同じメーカーで中身を見ると同じ物の様です。 ロフチンホワイト・アンプは直結回路なので電源投入時の真空管のヒーターが傍熱管と直熱管の組合せの場合、出力管等に過電流が流れたりして問題を起こす事が考えられます。 今回タイマー代わりに前段をSRPPの構成にして出力管のグリッドには抵抗でグランドに落とし、真空管を抵抗とスイッチ代わりに利用し、この問題を解決させてみました。ロフチンホワイト回路が整流管やタイマー・リレーが不要などと誰が思いつくでしょう? 「灯台元暗し」考え方を少し替えて抵抗1本の追加でユニークな「抵抗スイッチ」として利用しました。 実際に、今回の回路で動作中に前段のヒーターを止めても71Aには5mA位しか流れず問題が起こりません。 その為、通常の小型アンプのようなFETによる簡単なリップル・フィルターの電源構成が可能に成ったのは快挙です。

今回製作したアンプの諸特性です
出力管 71A 112A
f特性(−3db) 14hz〜51.5khz 29hz〜42khz
最大出力(5%歪)
0.8W+0.8W 0.3W+0.3W
ダンピングファクター
5.0 2.0
入力感度
1.8V入力で0.8W 0.3V入力で0.3W
NFB
4db 無帰還
回路構成
2段直結ロフチンホワイト
消費電力
20W
18W
寸法 210(幅)x150(奥)x140mm(高さ)
ECC85は6AQ8と同じ物です。 今回はこの球をSRPPで組みました。 ピン番号は違いますが、12AT7や12AX7と同じ双3極管のMT管です。

1925年171が誕生して2年後に171Aがでました。 写真はナショナルユニオンNX-171Aナス球の刻印です。 もう1本は71A刻印はゲッターが残り僅かです。 性能は同様です。

シャーシーはリード製(150x200x50)を使いました。 サイズは丁度良い感じですが、電源トランスの磁界がOPTに向います。 あまりにも近いので、小型のOPTに交換する事にして、少しでも遠くに離すようにしました。 サムテックのトランスケースに入れました。 鉄の箱で磁気カットには良いですし、真空管とのバランスが良いです。 真空管ソケットは落し込み20mmです。
毎度のことですが、配線は綺麗とは言えません。 何も考えずに作ってしまうので製作は半日で終わります。 このあと、結束バンドで適当に線を縛り上げて終了です。
出力管を112Aに変更した時の写真です。 171Aはヒーターの明かりが見えませんが。何と112Aはオレンジ色に輝き一段と良い音の様な気もします。

少しの部品を交換すると112Aに変更が可能です。 回路図ではスイッチで切替が出来る様に書いてあります。 規格を見るとOPTはzp=10KΩが推奨の様ですが此処では14KΩで使います。 東栄のT1200のトランスを使いNFBを4db掛けダンピングファクタが5。 4Ω端子に8Ωのスピーカーを接続します(zp=14KΩです)。 無帰還時でも2を超えます。 71Aですが、規格を見ても解り難いのですが、Max180Vで20mAが最大とすると3.6W迄ですかね? 出力は0.7Wと記されています。 今回使用する電源トランスの都合で片ch15mA以内に合わせる必要があります。 前段に1mA,71Aには14mAが計算値で実際に合わせ込みます。 測定値は171V13.8mA2.36Wなので使用率70%にも満たない使い方です。 実際、電圧をギリギリ180Vに上げても電流を14mAに抑える必要が有るので出力は上がらず逆に歪が増えます。 そのまま、電流を上げていくと、やはり歪が下がっていきますが、電源トランス規格オーバーはマズいので条件は考慮しす。 この電源トランスにはヒーター用電源6.3Vが2系統しか無く、2A端子は倍電圧整流して出力管用に絶縁型のDC-DCコンバーターを2個使います。 今回使用したのはイーター製ですが、高周波ノイズの影響も現れず優秀で残留ノイズも1桁少ない値で0.08mVでした。 勿論、ハム・バランサーも不要で調整もありません。 ECC85のヒーターは0.9A必要ですが、トランスは0.8A端子を使う為直列に抵抗を入れ真空管は6Vで動作させ負荷を減らし対処ました。 全体の消費電力は20W。 ザット計算しても30W迄使えるトランスなので、かなり余裕が伺えます。 朝から晩まで使っても真空管を含めて触れる程の温度です。

71Aアンプの特性表(NFB=4db)

とりあえず5%歪で0.8W出ました。 100hz帯が10%で1Wでるので十分な性能に成っています。 私はローサー20cmのスピーカーをメインで使っていますが良い音で鳴ります。 小型でミニワットでは有りますが、音が上等なのでメインで使うアンプの仲間入りが出来そうです。 普通に考えたら製作コストは45や2A3とあまり変わらない。 と、思うのが普通です。 その割に出力が少ない・・・中々作る気がしませんよね! でも、今回電源簡略化ができ、ロフチンホワイトも身近な物に成った感じです。 何より、作ってみると結構良い音で驚きます。 低音も高音も不足なんか微塵も感じません。 それよりも、私の望む生々しい感じが何とも良いです。

211Aは図面の様にNFBを掛けた方が良いようです。 逆に71Aの場合、CDプレーヤーでは問題なくても音源によって入力感度不足でボリュームMAXでも最大パワーが出ない事が有るのでNFBの抵抗を外して無帰還アンプとして使った方が良いです。 噂では2A3より71Aのはるかに上と聞いて楽しみにしてましたが、偏見ですね。 まー、2A3も多くの種類があるので比べる物が解りませんが、其々個性が違うので私は上下関係は無いと思います。 それぞれ素晴らしいと思います。 音は、球の素性が第一で、回路の良し悪しは出力と歪の関係ですね!

112Aアンプの特性表

簡単な変更で112Aの真空管にも対応できると思い、試作では無く実際に変更してみました。 特性表は無帰還時の様子なので特性はよくないですが、NFBで激変します。 71Aに比べ周波数帯域が少し高域に寄ります。 出力は少ないですが71Aに負けてませんよ! 

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