作り易いシンプルな2段構成
3極管・真空管アンプ

12AT7・ナス管45
2.5W+2.5W
(1khz5%歪)
2016'3

沢山の小型真空管アンプを紹介していますが、やはりお勧めは直熱3極管のアンプが良いな〜と思ってしまいます。 112A、71A、VT23、2A3と紹介してきました。昨年試作で終わっていた45を形にしたいと思います。 45系は何台か有るのですが、試作時3Wも出て驚きましたが、此処で形にしようと製作を始めした。 電源の関係で予定が変わってしまい3Wには届きませんが、それでも2.5W(1K5%歪)で完成しました。 何時もワンパターンな回路だけ紹介しても面白くないと思うので、今回はOPTを替えた時はどの様な特性変化が得られるのか調べたところ面白い結果に成ってますのでご覧ください。

今回製作したアンプの諸特性です
周波数特性 18hz〜79,8khz(−3db)
最大出力
2.0W+2.0W(1khz5%歪)
ダンピングファクター
2.0
入力感度
1.7V入力で2.0W
NFB
1.6db
回路構成
シンプル2段CR結合
無信号時ノイズ
ハムバランサーで1.3mV位迄下がる
出力管点火方法
AC点火
消費電力
約45W

Majestic G45(アメリカ)刻印
音の抜け透明感が良くボーカルが忠実に再現されます。 小さめのナス管で、此れが私の1番のお気に入りです。 世界の名球45

12AT7WCはシルバニア製のMT管。 今回はこの球をSRPPで組みます。 ECC81、6679、CV455、CV10662等があります。
アルミケースに木目のフイルムを貼りました。 OPTがファインメットコアのトランスなので感度が良くて誘導ハムが少し載ってきます。外側ギリギリ迄寄せてあります。 ケース加工の前に電源トランスに電力を入れ、出力トランスの位置と方向を確認してハムが出ない様に対策してあります。 トランスの磁界がセンターでクロスする方向です。
最も見せたくない部分です。 私は完成後も何度も手直しをするので、どうしても配線が汚くなってしまいます。 まー私は線材は成るべく束ねないですが・・・。
どうでしょう。 3極管の構造が良くわかります。 カソードに当たるフィラメントをM字型に釣り糸の様に引っ張っています。 その周りにグリッドにあたるワイヤーが周りを巻くように線が貼られています。 そして外側のケースがプレートに成ります。 素晴らしい・・・!
回路構想

今季の冬は暖冬雪不足でスキー場に行く機会が少なく、アンプ作りがだいぶ進みました。 昨年45のロフチンホワイト・アンプを試作したときは3W出ましたが、ようやくケースにチャンと組んで作ってみようと始動。 手持ちの電源トランスの中から選ぶわけですが、丁度合いそうな物がノグチのPMC100Mでした。 どう考えてもB電源が420Vに成らないので、直結回路のロフチンホワイトを諦め普通のCR結合で行くことにしました。 45は手持ちが少しありますので、チョット失礼してナス管に手をだします。 45は何れも古典球なのですが、この古典球は同じ物が入手できる可能性が低いので、自己バイアス回路は安全ですから。 プレート損失10Wで1.5W出力程度の小型アンプです。 小型ですが、2A3と略同じ構造に成ってしまうので、気軽に安価に製作とは行かないのが頭が痛いですね・・・。 以前の試作は前段にECC85を使ってましたが、どうも入力感度が低くて駄目なので他の球にしようと思います。 12AX7や6SL7等の製作例がネットで見つかるので、此処では12AT7を使います。 私は電源以外に半導体を使わないようにしていので、特に変わった事の無い一般的な回路構成に成ってしまいました。 でも、1W辺りの歪が低くなる動作位置を探ってみました。 ヒーターはシンプルに交流点火なのでハムバランサー調整します。 一説では長寿命高音質だとか・・・。 理屈で説明できませんが、感覚的に私も良い音とだ思っています。 実は電源トランスに余裕も無いです。 OPTがファインメットコアにした為に感度が良く、逆に、この配置でも配線無しの状態の誘導ハムが既に0.4mV位載っています。 本当は電源トランスをHGタイプが理想です。

45は2A3より前に登場した球で、グリッドには大きな入力信号が必要と成ります。 今回NFBはダンピングファクタを2にする為に1.6dbだけ掛けてあります。 45は使用率90%の設定で2.5W(1Khz5%)です。 尚、12AT7のヒーターDC化は不要です。

出力トランス(ノグチトランス PMF300BSU)特性表
出力トランス(TANGO U808)特性表
出力トランス(ノグチトランス PMF10Ws)特性表
出力トランス(ノグチトランスFM6WS)特性表
出力トランス(春日無線変圧器 KA1425)特性表
出力トランス(東栄変成器OPT−5S)特性表
出力トランス(東栄変成器T1200)特性表
出力トランス(UTC S14)特性表

上の表は同じ回路に出力トランスを2.5W〜30W迄色々交換してみました。 同じ条件なのに性能が随分変わりますね! (あくまでも此の回路での内容ですので、条件が変われば良くも悪くもなるので悪しからず) シャーシーにはFM6WSを既に取付け済みで、この歪率100hz帯を何とかならない物かと線を伸ばして色々なトランスを測定してみました。 2.5Wも出たので凄い回路が出来たと思っていましたが、凄いのは出力トランスの性能で、ファインメットコアの効率の良さが思い知らされました。 そしてやはり30Wクラス(ZP3・5KΩ)のトランスは全てが完璧です。 それにしても、出力トランスで此処まで性能が変わってしまうと「トランスが命」と言う話は本当みたいです。 既に売ってませんがタンゴのU808はマニアが好むのが解ります。 後で気が付きましたが、春日のKA1425はオリエント・コアとインダクタンスが30Hも有るのが理由で良い特性です。 残念な事に規格オーバーで使えないのでKA54B57Tが良いかも! UTCのS14は「何じゃこりゃ」と思えますが、このSシリーズは音質が良いとマニアに人気です。 OPTは1次側のインダクタンスが大きくて2次側に太い線を使わないとダンピングファクタが下がってしまいます。 出来たら無帰還アンプにしたかったですが、NFBを掛けない状態でzp2.5kで使うとダンピンファクタは0.8と低すぎました。 その為zp5kΩにして少し改善され、足りない分をNFBで補いました。 ZP5KΩは2次側巻線が一番少ない使い方になり、見かけ上少しダンピングファクタが上がる為です。 NFBは少なくて特性の良いのが良いのがベストです。 そういえば近年2万円程度で真空管アンプが買えますが、くれぐれも特性表をよく見て選ぶ必要があります。 多くのNFBで特性を上げている物は誤魔化しです。 それを見極めないと鳴るだけのアンプです。 ちなみに此処で使っているFM6WSはナノ結晶軟磁性コアと言う物で@16000円します。 ようは、いいOPTを使わないと生々しい音など出るわけが有りません。 今回、マズマズ立派なアンプに成っています。 うっかり2.5W付近にいっても頑張って鳴り切ります。 1.5Wで一寸足りなくで2A3の2枚プレートに移行しちゃった方、1枚プレートに戻ってきて下さい。 チョット見直しても良いかも? 今出回っている45は全て古典球です! 古典球は何故か良い音出してくれるんです。 そういえば、12AT7は音が良くないと言う噂を聞いた事がありますが、全然問題ありません。  

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