Eimac227A(327A)イントラ反転シングル・アンプ

WE-717A,JAN-CTL703A,EIMAC-227A Amplifier 2007'6

シャーシー加工の様子です。 今回のパワー管はヒーターのみで100Wと凄い球なので。 発熱が予想できます。 シャーシーには可能な限り大きな穴を開け、熱対策を行いました。 シャシー下面にはスイッチング電源4個と中間トランスが付くのでシャシー板の木枠は深い物にし、足も長めの物を用意しました。

WE-717A(VT296)ウエスタン・エレクトリック製。 本来の用途は超短波用5極管で1943年に作られた物の様です。 管内のプレートは小さい物でヒーターに電気を通すと少しだけ光が漏れてきます。
703A ドアノブ管。 直熱3極管 1.15V4.5A 450V57mA μ=10。 この形も面白い形で、過去に製作した316Aを更に薄くした様な球です。電圧は低いんですが大電流が必要です。 プレートを見るとひじょうに小さく出力管には見えません。 更に個性がありトップ・チップになっています。
EIMAC−227A(7184)EIMAC 送信管。  ガラスに蛍光塗料が有るのか分かりませんが綺麗に光ます。・VfV:10.5V 10.65A ・PlateVoltage 15000V・Max Freq Full Rating Mcs:200Mcs・Amplification Factor μ:31 ・Carrier Output Power Watts:75W ・Max Plate Dissipation in Watts:100W
写真は拡大してますが、直径6mmのピン・アダプターを製作しました。Eimac227Aの手足の端子に付けて市販の6mm用「真空管キャップ」が使える様な物です。 829B等の他の球にも使える様に設計しました。
Eimac−227A用にソケットを自作しました。 5mmのベーク板を切り、加工し、市販のソケットから抜いたピンを利用して製作しました。 球の熱も凄いので球がベーク板に触れないように加工してあります。
写真では一寸分かり難いですが、703Aドアノブ管のヒーター電圧を合わせる為にセメント抵抗を数本使い1.15Vに合わせてあります。 電圧が低いので0.5V違ってくると動作不良します。 実は通常の電圧の物より調整が難しく私は1本ヒーターを切ってしまいました。 ソケットは山本音響工芸製です。
配線前の仮組みの様子です。 左側2個がトランスケース、チューク、電源トランスです。 出力管はシャーシー下部にスイッチング電源でヒーター100Wを2本点灯させます。 初段にドアノブ管を使ったので、足の部分に木製ですがドアのノブをシャレで付けてみました。
シャーシー上面にあるトランスは全て特注品を使いました。 その為、トランスに合わせてケースも製作しました。 このケースは磁気シールド効果も狙って少し厚めの板を使って設計しました。 形はウエスタンエレクトリックの物をパクリました。
出力管グリッドに+電源を供給しますが、写真の様にラグ端子板をつかい独立した回路を組みました。 3端子レギュレータICを使い、コンパクトに纏めました。 発熱が殆ど無いのでヒートシンクは省略です。
下面の写真です。 右下に5V10Aのスイッチング電源が4個、左下にはINTトランスと初段用のチョーク・トランスがあります。 ご覧の様に大きな風邪穴が沢山あります。 残すは線材処理をして完成と成ります。

上面の写真です。 100W2個の電球を想像して下さい。 それはそれは明るい!。 写真では分かりにくいですがシャーシー後ろ面に余裕が無い為、入力端子等が付かない為、トランスケースに加工して付けました。 

不慮の事故で227Aを1本割ってしまいました。 インターネットで探したところ中国で見つかりました。 そこで1組購入しましたが、結局は227Aは無く変わりに327Aが入手できました。 性能は同じで形も似ています。 いたずらで500mA位迄流して見ましたが水銀灯の初期の様に光りました。

設計思想

このEIMACの真空管を見た時に直ぐにアンプにしようと仮組みして挑戦しましたが、ヒーターの関係で旨く動作しませんでした。 後で気が付いたんですがヒーターが8Vでした。明るくても適正電圧でなと動作しません。(当たり前) で、スイッチング電源を用意して調整したところプレートに電流が流れ始めました。 ここまで来るのに時間が掛かりましたが、後は早いです。 形が面白いので初段の球にも工夫を入れようとWE717Aを持って来ました。 イントラ反転回路を計画しているのでドライブ用の球も必要になります。 ここは316Aか703Aのドアノブ管になりますので、今回は703Aを使ってみました。 

実際の設計

初段のWE717Aは3極管接続にして2mA、703AにはINT・トランスの関係で20mA流すことにしました。 ちなみ源トランスは以前特注して作ったB電源300mAのトランスが利用できます。 計算では出力管に128mA流す事ができますが、今回は10%抑えて115mAに合わせました。

調整と評価

調整は直熱管のハムバランスなのでハム音が最小になる所に合わせるだけです。227A(327A)はスイッチング電源なので調整してもハムは殆どありません。残留ノーズは5〜6mVです。
さてさて音は? 
変わった形の球を集めて製作した今回のアンプ。 周波数特性表でみると力が抜けそうな悪い特性です。 
しかし実際に音を聴いてみると
低音の締まった良い音を聴かせてくれます。 私の好きな音で以前製作した808アンプに近い気もします。 808アンプは私が「一番」にしているアンプなので、「相当に良い」と言う意味になります。 いずれにしても良い音のするアンプが完成し大満足です。 
高温注意 
やはり、想像していた通りに発熱します。 扇風機等を使い空気が流れる様に工夫しないと長時間の使用には耐えられません。 私は専用の台が有るので、それを利用しています。

回路図     PDFファイル
特性表
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