コンビニクーラーをキャンピングカーに  2016’6
DIY・除湿機をクーラーに変更改造
SHARP CV−S100C−S
消費電力320Wの小型エアコン 

6月に入って暑い日が続き、夏に近づいてきました! 気温が30℃越えは辛いです。 此処で紹介するのは車載用の小型クーラーを作ってみようと言う試みです。 作ると言ってもコンプレッサー式の加湿器を冷房専用エアコンにしてしまおうと言うプチ・改造なんですが・・・。
 ハイエースの後方に設置を考えています。 通称バンコンと言うそうですが、ワンボックスカーのコンバートした車の事です。 最近はアイドリングストップ化が進んで駐車場ではエンジンを切るのが常識に成ってます。 ペットがいる者には行く所が限られてしまうのが現実です。 扇風機を使っていても限界が有るので何とかならない物かなア〜と色々模索していました。 スポットクーラーと言われる物も意外と大きくて、消費電力が625W以上有るので電力も問題ですが置く所も無く実用に成りません。 小型のウインドエアコンも高さが75cmもあるとハイエースに設置は難しいです。 コロナの「どこでもクーラー」も候補でしたが、空気の給入口が両サイドに有り設置が難しいと感じたので諦めました。 此処ではシャープで製造されたコンビニクーラーと呼ばれる消費電力320Wの衣類乾燥除湿機を改造した物が意外と使えるので紹介します。

 (注意:安全設計されている物を勝手に改造するので全て自己責任です)

 時期外れに購入したのでヤクオクで5000円以下。 さて、壊わすつもりで目的の物に改造していきます。 結果から言うと、実用レベルになりました。 参考にしたのはトヨトミの冷暖房スポットエアコン。 後方に太いダクトが2本ある物で、実際に私の家でも使っていますが、邪魔なくらい大きな据置きエアコンと言えます。 ただ、取り外しや移動が簡単なのが最大のメリットです。 今回、このメリットを取り入れて小さなエアコンにする発想です。 コンプレッサー方式なので普通のエアコンと動作原理は同じで、冷媒を利用し圧縮させると熱が出るものの膨張させる時の気化熱で冷やす事が出来其々に風を通すことで熱を取り出す事が出来ます。 熱の吸排気は車外側、冷えた方を車内だけでチャンと分離出来れば狭い車内なので冷やせると思った訳です。

我が家には子型犬が3匹いて外出時は殆んど一緒に出掛けます。 冬は暖房機や電気毛布、使い捨てホッカイロ等を使えば問題無いのですが、夏は困ってしまいます。 食事や買物で待たせる時は車内にペットを残して正弦波インバーターで小型扇風機を回して窓を少し空けてますが、真夏の炎天下では可哀想です。 そこで小型のクーラーを探しましたが、意外と無いんですね! 車載用はルーフエアコンが有りますが家庭用のエアコンと同じ様な電力1500Wもあり、エンジン式発電機は持ち歩かないので、キャンプ場の電源付きサイトでないと使えません。 又、お値段が・・・。 0が1個多い20万円以上。 電力はバッテリー駆動を基本に考えているのでモーターの起動電力を考えると600W位が限界ですかね? 扇風機も使うので使用時間と能力を考えると電力が400W以下で抑えたいものです。 で、探しましたが、丁度いいのが有りません。
 ネット検索でシャープのコンビニクーラーの改造例を見つけました。 クーラーと呼んで良いのか? 微妙な意見が多いですが、冷たい風が出ているのは確かなのに、熱処理しても2時間も使っていると部屋が熱く成ると言う意見がありました。 どこかに落とし穴があるのでしょうが、私には信じられないので、まー自分で触ってみないと気が済まない癖がまた出てしまいました。 自分でチャンと挑戦してみようと思います。

消費電力が一番のネックで低いのが理想ですが、冷房能力にも関係するので実用的な値としてシャープのコンビニクーラー320Wをヤフオクで購入してみました。 10年以上前に製造された物なので本当にリサイクルとして考えます。 この製品の評価はイマイチでした。 どうしても製品名に「クーラー」と有るので、期待して購入してしまい、結果は部屋が暑くなり、窓を開けた方が涼しい・・・と成ってしまいます。
 さて、600Wのセラミックヒーター暖房機が全然暖かく成らないのに、更に半分の300W程の冷房能力で車内は涼しくなるのでしょうか?

(あたり前ですが、改造の製品は自己責任です)

成功を予定していなかったので、途中の写真が有りませんが簡単に紹介します。

最初の試み。 やはり一度は実験してみないと・・・。 12V4Aのペルチェ素子1個で実験しました。 暑い方が約40度、冷たい方は手で触ると冷たく感じますが、温度は気温より0.5度位しか下がりませんでした。 コンプレッサー式に比べで7割が熱に成ってしまうそうです。 つづく・・・。 

シャープのコンビニクーラー。 此れを選んだ理由はなんといっても日本製。 あとは消費電力と本体の大きさ。 更に除湿能力の多さと3段階の風量調整。 バッテリー駆動を考えると500Wとか全然無理なので、320Wはギリギリと判断しました。 また、内部構造を見極めないと目的が果たせません。
型式 CV−S100C−S

この製品正直言って「素晴らしい基本設計」で良くできています! 冷房時は上後方から吸って前面に風がでて、その時の温風は後面下から吸って中央に出てきます。 これなら大掛りな改造は不要で簡単なプチ改造で済みそうです。
セット内右側面は隙間だらけ。 上側が室内の冷房部に成るので、下側とキッチリ分離させ上部に熱気が来ないようにします。 温度センサーを塞がないように発布スチロールやシリコン・コーキング、更に隙間テープで隙間を無くします。 左側面にはコンロール基板が有り一部のコネクターを外すので特に注意します。
排気ダクトの内部には風の方向を替える可動部がある構造になっているので冷房専用にシリコン・コーキングで隙間が無い様固定しました。 排気熱は少しも漏れない様に気を使います。 5.5mmのMDF板を使って後方カバーを作り吸排気ダクトをつけて行きます。 側板は3mmの発砲材で断熱と対策を済ませました。 全体的に防音されるので本体が静かに成ります。
100φのアルミダクトはストーブの煙突と同じで熱を発散するので良くないと思い最初はこの様なエアコンの配管ダクトMF85シリーズを使って綺麗に仕上げていました。 しかし風量が半端なく多い為、少しでも太いパイプで空気抵抗を減らす必要が有り100φフレキダクトに断熱処理しました。
ハイエースの後方に棚を作り設置。 ドレン配管は後方に出し、100φのダクト2本と一緒に車外に最短距離で繋げます。 後方ドアを閉めるとカーテンで後方は塞がれてアルミダクトの断熱にも効果が有ります。 前面側はタオルを被せて排熱の温度が室内に伝わらない様にしす。 MDF板のケースは後方10cm飛び出ています。
排熱部分は徹底的に断熱処理します。 簡単な防音マットを張っただけですが、効果は有ります。 なお、仕上げはタオルを巻いたり、枕を詰めたり、外部に熱が漏れない様にしています。
はたして、その実力は! サブバッテリーと1500W正弦波インバーターで本体は起動しました。 外気温26〜27℃で車内はモット上がってます。 室内吹き出し温度は8度。 かなり低い風が出てきました。 湿度もどんどん下がっていきます。 此れ強風モードです。 正弦波インバーターや冷蔵庫の発熱があっても、そりゃー間違いなく冷えまよ!
冷房をすると本体から水滴が出てきます。 通常、ドレン水は下のタンクに貯まる構造です。 左横に孔が有り直接外部に出す事も出来ます。 私はこの黒い部品を外して後方へ孔をあけました。 又、此処からも若干冷風が抜ける為かホースに水滴が付きました。 今は細めのパイプに交換しました。
室内側も少し加工が有ります。 本体とアルミ冷却板の間が5mm位の隙間が有ります。 空気の入り口が此処だけなので隙間テープで漏れを無くしました。 あとは、網戸のネット。 少し能力アップしたのを感じます。
上記加工の際、給入口のネット部分はカットしました。 写真では解りにくいですが、網目の細かなネットが張られています。 上のネットは網戸用で、此れをはってあります。
ダクトが下向きなので排熱は下向きになる為、パイプは交差させ、上側が吸気にしてあります。 左下ドレン排水口も有ります。 パイプ長さは各1m位。 写真のガラリダクトは開口面積が100φに対して40%位塞がってしまうので下の写真の様なダクトを製作しました。 雨と高速で走る時の水対策です。
市販品のダクトは開口面積が少なくて外気が35℃を越えると排熱不足になり本体温度が上がり、停止するトラブルが有りました。 100φの蛇腹ホースから出入り口が狭く成らない様に出口の径を大きくして3Dプリンターで吸排気口を自作しました。3D図面はベクターワークス。 製作時間は1個約22時間。
ガラリダクトは簡単に取り外しができます。 雨降り、問題有りません。 高速走行、問題ありません。 吸排気口の抵抗、有りません。 ガラリだけ125φにしました。 不要な時は取り外しが簡単で、なんとトヨトミの冷暖房スポットエアコン附属のダクトに合わせてしまいました。 つまり、TAD−22CWがそのまま設置できます。
ついでに網戸もDIYです。 レールと板はアルミで3種類+網で1800円位でした。 緩やかなカーブは合板の両隅に角材を置いて中央に乗り全体を弓なりに曲げアルミのカーブを調整しました。 網を枠の窪みに入れ網戸用のゴムで固定。 念の為ボンドも兼用。 アルミ枠はブチルテープで車体に固定、ピッタリ収まっているので簡単に外れません。
網のたるみも無く内側から見ると違和感は感じません。 当然、ガラス窓の開閉は普通に出来ます。 換気扇使用時も何処かの窓を少し開ける必要がありまし、外の空気が綺麗な時は動物が居る時はクーラー使用時も密閉にはしません。 これで虫の侵入が無く成ります。
本体底にはローラーが有り、移動が容易ですが取り外しました。 そして固定を兼ねて地震対策用の粘着ゴムを底に張ってあります。 振動、雑音ともに減ってます。
ハイエース後方に棚を作って設置してあります。 着色は未だです。 常に快適を求める為、変更が多いので・・・。 一応、急ブレーキで本体が飛び出無い対策だけ。 写真には写ってませんが右側にはオーブンレンジが設置してあります。 元々付いていた場所では使いにくいので移動させました。 車内で料理はしませんがレンジは良く使います。
消費電力300W前後の冷房能力比較(除湿能力)
メーカー 電力 品名 除湿能力 その他
トヨトミ 260W MD-8B 8L 12kg(要改造)
SHARP 320W CV-S100SC 10L w320xh515xd235
CORONA 370W CDM-1416 14L 46dbツインロータロー
トヨトミ 690W TAD-22CW 42L 125φの吸排気ダクト仕様
上の表は消費電力300W前後の使えそうな機器を調べたものです。 CDM-1416は15%電力上がりますが、冷房能力が40%上がりそうですね! だいぶ大きくなりそう・・・。 何れもダクトによる吸排気の改造が必要です。
バッテリー残量の目安 (放電中の電圧)
100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0%
13.00 12.75 12.50 12.25 12.00 11.75 11.5 11.25 11.00 10.75 10.50

意外とバッテリー残量は解りにくいので簡単な表を作ってみました。 一般的にサブバッテリーは鉛ディプサイクルバッテリーが使われています。 このバッテリーは充放電の回数が300回程度との事なので、なるべく空に近い状態迄使わない方が当然長持ちします。 

改造した機器の安全確認
車に搭載する前に安全な場所でダクトを付けて本番を想定したエージングを1日行いました。 最初の2時間位は異常が無か監視します。 火災や感電と言った万が一のトラブルがが無い様にする為の安全確認です。 排熱側のパイプからは温かい風が凄い勢いでヘアードライヤーの3倍程の風量があります。 注意:完璧なエージングは気温30度以上の時に行わないと意味が有りません。 ダクト抵抗が多すぎると本体内部が熱くなり過ぎ保護回路で自動停止します。 
快適な車内!

エージングが終わり、車に取付け試運転開始。 外気温30℃以上で車内は40℃位あると思われます。 サウナ状態から窓を開け電源を入れました。 30分位するとドレン水がポタポタ出てきます。 そして窓を閉めると、少しずつ室内の気温が下がっていきます。 「何と言う事でしょう」驚きました。 能力不足の感じはしません。 真夏の炎天下でも車内でDVD鑑賞や昼寝ができそうです。
 室内では吹き出し口が天井スレスレの位置に本体が有るので、風向きを正面に向けて「強風」にすると運転席の方まで除菌イオン効果のある冷風が届きます。 室内全体が冷え、いつのまにか暑がりの私でも少し寒い位まで温度が下がってます。 温度管理機能が無いので自分で風量を下げるか停止させる必要が有りますが、正直、そこまで冷えると思ってませんでした。 冷媒の量が165グラムだとか・・・小型車のエアコンが300グラムと言うのも有るそうですが、その半分。 エンジンには遠く及ばないので更に半分として4分の1。 まー実際に此れで十分冷えているので何の問題も有りません。 ハイエースはワイドロングの210系キャンピング仕様。

ペットを連れて車旅

ペットを車内で待たせる時は機械のトラブルがあると困るので、従来と同じに窓を少し開け扇風機を使いますが、此れからはクーラーも兼用して快適になると思います。 サブバッテリーは115Aタイプを4個。 4個も使用していますが理由は1個当たりの極度の放電や電圧低下を避け容量が50%を切らない様にして結果としてバッテリーが長持ちすると思います。 天井には200Wのソーラーパネルがあり、何時でもMPPT式の充電器で満充電状態に成り約14時間使える計算に成ります。 半分にみても7時間は確実です。 ちなみにサブバッテリーへの走行時充電のモニターを見ていると13.8Vで414W30A。(普通自動車のオルタネーターは50〜70A,アイドリング時は3分の1程度の発電量だとか) 太陽が出ていれば更に200W(MPPTで約16A)あります。 そしてエアコン本体が12.8Vで約24A,走行中で充電の電流に余裕が有りバッテリー消費はしない計算に成ります。 この辺りのメリットは大きいです。 走行中は車のエアコンで十分ですが目的地に到着する30分位前に電源を入れると温度を下げるのではなく、室内温度を維持させるだけで済みます。
 夏のキャンプに行った時は電源サイトを借りて朝から電源を入れておくことで午後2時頃の一番熱い時でも快適に過ごし、熱帯夜の夜も寝苦しいなんて事が有りません。  ペットが居るので夏の旅行は行く所も限られてましたが、今は好きな所に行くことが出来ます

夏本番がやってきました

梅雨明け宣言され、いよいよ夏本番。 8月に入り遂に来ました。 気温が34℃越えの日が・・・。 朝から蒸暑くて湿度が82%も有ります。 車載小型エアコンの性能チェックには厳しい条件です。 車は北向き、運転席と助手席の窓は網戸をセットして4cm程開けます。 そしてシート後方はレースのカーテンで前後を軽く仕切ります。 後方はレースカーテンを全て閉めてます。 ルーフベントを開け外側に向け最小の風で換気。小型扇風機で室内を拡散します。 此処までは普段通りです。 本体を可動させ10分位強風モードで22℃の風が出ています。 孫がビデオを見ながら遊んでいるのでサイドドアの開け閉めが頻繁です。 私は外で草取り等で時々温度チェックに顔を出します。 朝7時半頃から夕方6時位まで連続使用しましたが、機械が止まる事も無く26℃位を推移していました。 小犬は気持ちよさそうに昼寝です。 動作音はあまり気に成りませんが、扇風機の強風の方がうるさいので羽の大きな静かな物に交換しました。 外気温26℃の時、噴出し口8℃位でしたが、外気音が32度を超えると能力が随分悪くなってきます。 今は強風モードで22℃。 少し寒いと思い風を弱くすると部屋は直ぐに熱く成ってきます。 温度調節機能が無いので、この微妙な調整が出来ませんが、能力ギリギリ大丈夫です。 ま〜超が付く位の小型エアコン。 10時間バッテリー駆動させて電池使用率約60%。 日中天気が良ければ200Wのソーラーパネルで、もっと消費を抑えられます。 立派な物です。

致命的問題が発生

真夏のキャンプ行ってきました。 外気温36度+α(駐車場はモット暑かった)ドレン水が凄い! 約1秒おきにドバッツと出てきます。 車内は部分的に温度ムラ有りますが28℃位で問題ありません。 午後3時頃39.7度で本体が停止しました。 此れには参りました。 本体はスイッチを入れ直さないと復帰しません。 動物と一緒に旅をするのが目的のエアコンなので、此れは致命的と感じます。 改善か交換が必要に成りました。

 いずれにしても、やりかけた以上、完成させたいです! 娘がコロナの「どこでもクーラー」を持っていたので借りて来ました。 つづきはこちら 

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