むだ吠えA
しでんくんが1才になった日、家族としでんくんで、昼間、ジャスコにお買い物に行きました。一人が買い物に行き、もう一人がしでんくんと駐車場でお散歩しながら待ってることにしました。ところが、その時からしでんくんの、知らない人にむかって吠える無駄吠えが始まりました。それは、われわれにとっても大変な日々の始まりでした。
しでんくんは車には吠えません。多分小さい頃から車はよく見ていたし、身近な物体だったから、知らないものではないからでしょう。でも、人はほぼ、我々しか知らなくて育ってしまいました。知らない人に向かって吠えるという、社会化のできていない犬そのままです。我々がいけないのです。でも、まあ、田舎で暮らしていて、散歩してても誰にも会わないし、隣の家も遠いし、道は車が走るところで、人は歩いていないし、なかなか他人と接触する機会はなかったのですが、でも、このような結果になってしまいました。なんとか直そうと、この日からの努力の跡を書いていきたいと思います。
まず、人に慣らすため、週に2度、ジャスコ通いを始めました。ジャスコの駐車場でしばらくじっと人の出入りに慣れさせました。人が出入りするのに吠えなかったらご褒美にチーズ。このころしでんくんはおすわりも待ても完璧にマスターしていたので、おすわり、待てをさせて人の出入りを見せていました。最初は全然だめでした。無駄吠えというか、ばか吠え。前途多難でした。
ジャスコ通いと並行して、いろいろなグッズを試してみました。とりあえず列挙してみます。
 1、缶にネジ
 2、水鉄砲
 3、火薬のおもちゃの鉄砲
 4、マナーコール
 5、アボアストップ
 6、バークコントロールウルトラソニック
 7、バークフリー
 8、スーパーバークフリー
 9、トリートボール
10、バスターキューブ
11、コング
1から8までは天罰方式のグッズです。天罰方式というのは、犬が吠えたと同時に大きな音などでびっくりさせて、ほえるとびっくりすることがあると思わせ、無駄吠えをやめさせる方法です。9,10,11は集中力をアップさせ、頭をきたえてしつけを成功させる、みたいな、直接的でないグッズです。
1の缶にネジというのは、缶にネジを入れて、吠えたらすかさずそれを落として大きい音をたてる天罰方式です。缶はペットボトルのサイズで缶のものを使いました。ふたがしっかりしまるので良かったです。その中にネジをじゃらじゃら入れ、家の中のいろいろなところに置いておきました。しでんくんを車に乗せるときは車にも入れておきました。しでんくんが吠えたらすぐ、落とせるように、各部屋の棚の上なんかに置いてありましたね。散歩に行くときも持っていきました。でも、結局、慣れちゃうんでしょうか、あまり効果はなかったです。
2と3の水鉄砲とおもちゃの鉄砲は、主に散歩に行くとき持って行って、吠えたら水をかけるとか、音を出すとかしてびっくりさせるはずだったのですが、水にはびっくりしないし、音も、家のあたりは畑で鳥よけの音(鉄砲を撃っているような音)が1日中鳴っているような場所なので、全然驚かないし、タイミングが全く関係なくなってしまうので、これも効果なしでした。
4のマナーコールというのは、手のひらサイズの四角い物体で、スイッチを押すと超音波が出るというものです。電池式です。4300円でした。超音波なので、しでんくんには聞こえても我々には聞こえない。散歩に持っていきました。結果からすると無駄でした。
5のアボアストップは、首輪に取りつけておいて、吠えたらセンサーが感知して犬の嫌いな匂いを鼻先に噴出すというものです。犬は驚いて吠えてはいけないことを学ぶ・・・はずです。匂いは2種類あって、シトロネルと、より強烈なマスタードです。ボンベを買って本体に液を入れ、使用します。電池式です。小型犬用と中、大型犬用があります。しでんくんは小型犬用で、20000円でした。ただ、スペアのボンベを買わないと足りないので、ボンベが1本1500円でした。初めてしでんくんに吹きかかったとき、しでんくんはひっくり返るほどびっくりしました。これで無駄吠えは治るかと思いましたが、結局だめでした。だんだん吹きかかっても平気になってしまっていました。効果も望めないし、しでんくんも不愉快だろうからボンベを3本使ったでしょうか、そのくらいでやめてしまいました。
6のバークコントロールウルトラソニックはアボアストップの超音波版で、10000円。やっぱり首につけておきます。超音波なので我々には聞こえません。これは効果が全くわからなくて、やめてしまったのでした。
7と8のバークフリー、スーパーバークフリーとも、超音波を出して犬を驚かせ、吠えるのをやめさせようというものです。機械が吠え声を感知して超音波を出します。7はコンセントにさして使うもので、居間に置いていました。ヤフーのオークションで7000円くらいでした。8は外用で、かなり大きな超音波が出ていました。家では玄関に置いていました。電池式です。ヤフーのオークションで8000円くらいでした。なぜ大きな音がでているとわかるかというと、試しに音を出すスイッチがついていて、それをオンにしたところかなりうるさい。かわいそうだなと思いましたが、これで無駄吠えが治ってくれればと、使い始めました。ところが、この機械、感度がいいのかなんなのか、ドアを閉める音や、我々の笑い声にまで反応して超音波を出すのです。使い始めてしばらくは音が我々にも聞こえるようにセットして試していたのでわかったのです。だからなるべく大きな声で笑わないように、話さないように、ドアの開け閉めは静かにと、いろいろ気をつけて生活しました。でも、結局しでんくんの無駄吠えはおさまらず、7も8もやめてしましました。多分、気をつけていたけれど、ずいぶんいろんな音に反応して超音波が出ていたのだと思います。しでんくんもわけがわからなかったでしょう。かわいそうなことをしたと思っています。
こうして無駄吠えグッズは全て無駄に終わってしまいました。今はどうしているかというと、やっぱり基本的なしつけの方法でこまめに根気よくやっています。しでんくんも前ほどひどく無駄吠えはしなくなりました。我が家でやっている、基本的なしつけを紹介します。
吠えたらお尻をたたき、低い声で「うるさい」とか「だめ」といってケージに入れます。我が家ではケージに入れるときは「いえ」(「ハウス」の日本語)という号令を使うので「いえ」と言ってケージに入らせます。しばらく無視してから「よし」といって出してあげます。とにかくこの繰り返しです。
最近は、しでんくんも吠えたあと、自分で「しまった」と思うときがあるようで、こっちが怒る前に自分からケージに入ってしまうこともあります。だからしでんくんは吠えちゃいけないのはわかってるんだけど、ポメラニアンの習性で、どうしようもないことなのだろうと、逆にかわいそうになってきたりもします。幸い我が家は人里離れた山奥の一軒家なので(ちょっと言いすぎ)まあこの位ならよしかなと思っています。このままこのしつけの方法でやっていくつもりですが、多分このままかなーなんて思っています。次は吠えたら無視をし続けるという方法も試してみようかというところです。結果はまた報告します。でも、最近はちょっとあきらめムード、このままでいいかという感じです。